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トレーニング

2016年9月19日、大阪市福島区のワンユニティさんにて「ワンちゃんとの遊び方教室 -第2回-」を開催しました。

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7月に開催した「ワンちゃんとの遊び方教室 -第1回-」において、総勢17ペアの飼い主さんとワンちゃんに参加いただきましたが、あいにくの天候(猛暑の為)となり実技を行う事ができませんでした。

そこで今回は午前中に第1回目に参加された9ペアを対象とした実技と午後からは新たに教室に参加された3ペアを対象に座学と実技を行いました。

ワンちゃんとの遊び方教室においては、以前からご紹介している「犬と遊ぶレッスンテクニック」をベースに、ワンちゃんとの遊び方を通じてそれぞれの飼い主さんとそのワンちゃんのより良い関係性を構築する事を目的としており、座学と実技を通して、参加された皆さんと一緒にワンちゃんとの遊びやその遊びに対する悩み、遊び方の問題、改善方法について皆さんで考える教室です。

前回実施できなかった実技においては、参加された各ペアの遊びを観察することで、遊び方の問題点や改善の糸口を探しました。

遊びの10の観察ポイント:

1.どのような遊びをしていましたか?
(例えば、ボール遊び、引っ張り遊び、追いかけっこ、など)

2.犬はママやパパと遊んでいましたか?それとも、おもちゃと遊んでいましたか?

3.犬は遊びを楽しいと感じていたでしょうか?

4.遊んでいる間、人と犬がどこか対立したり、相容れない出来事はありませんでしたか?

対立があったとしたら、一体それは何だったんでしょうか?
相容れない出来事とは、犬が人に対して?それとも人が犬に対して?
対立というのは決してすごくネガティブな感情を示すとは限りません。
瞬間的に感じた不快感でも対立があったことになります。

5.どうして犬はおもちゃを捕ったきり、こちらに戻って来ないのでしょうか?

6.今後の犬との遊びで何か改善するとしたらどのようにしますか?

7.遊ぶおもちゃをポケットに入れて隠しました。さて犬はどんな反応をしたでしょうか?

「ママ!おもちゃちょうだい!」と期待に満ちた目で見上げましたか?
それとも全く別の事をし始めましたか?

8.今の皆さんの犬との遊びは、犬にとって「ご褒美」の役目を果たしていますか?

9.どうして犬はおもちゃを口からはなしてくれないのでしょうか?

10.犬があなたと遊んでいる時、犬はどんな気持ちだったと思いますか?

※詳細は「第31話 犬と遊ぼう!(その2)10の観察ポイント」をご参照ください。

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スポーツドッグとの遊び:

参加されたほとんどのペアが普段ドッグアジリティなどをして楽しんでいらっしゃると云う事で実際にはとても上手に飼い主さんと遊ぶ事(社会性を持った遊び)ができていました。ただ、飼い主さんとしてはもっと遊びを楽しんで欲しいという強い想いがあり、今のワンちゃんとの遊びにやや物足りなさを感じていらっしゃる方も少なくないような気がしました。

もっと遊びに集中して欲しい
もっとおもちゃに執着して欲しい
もっと俊敏な動きをして欲しい

私自身もドッグアジリティを楽しみながら日々愛犬達と遊んでいますが、遊びの中から愛犬達との関係性や成長(覚醒)を感じる時が良くあります。

時には愛犬達の成長に応じて関係性を強化したり成長を促す遊びをするのですが、その想いが強い場合、時として遊び方(遊びのルール)が複雑すぎたり、時間が長すぎたり、しつこすぎたりしてしまい、思うような遊びができない時が多々あります。

そんな時は、遊び方を単調にしたり、時間を短くしてみたはいかがでしょうか!?

ワンちゃんとの遊びにおいて、遊び方(遊びのルール)や遊ぶ時間、場所、遊び道具(おもちゃ)を変化させることはとても重要で、変化によってお互いの意欲や集中力、感情の盛り上がりを高めることができるのではないでしょうか!?

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子犬との遊び:

参加したワンちゃんの中には1歳前後の子犬もいましたが、この仔犬たちも実際にはとても上手に遊んでいました。少しだけ気になったのは、遊びにおいて子犬たちが少しプレッシャーを感じるような場面がありました。

子犬に限らず普段家の中や慣れ親しんでいる場所ではよく遊ぶワンちゃんが、初めての場所では思うように遊びに集中できないことはよくあります。

そんな時は、遊びの前にワンちゃんが落ち着くための時間を作ったり、遊びに使うおもちゃを少し長めのものに変えてみたり、同じ遊びを長くせずに色んな遊びを短い時間で楽しんでみてはいかがでしょうか?

初めての場所はとても気になります。すぐに遊び始めるのではなく、臭いを嗅ぎながら遊び場を散策してからでも良いかも知れません。

普段使っているタグに長紐を付けたり、長めのおもちゃ(60cm以上の長いおもちゃ)を使い、飼い主との距離を少し長くすることでワンちゃんにプレッシャーを与えなくすることもできます。

同じ遊びでワンちゃんの集中力を高めるのではなく、色んな遊びを時間を短くして行う事で集中力を高めることも可能です。

 

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社会性のある遊びができないワンちゃんとの遊び:

参加したワンちゃんの中には社会性を持った遊びが出来ないワンちゃんもいました。遊ぶ事が出来ないというより社会性を持った遊びの経験がなく、遊びの楽しさや喜びを知らないようにも感じました。

ワンちゃんは一人でも遊ぶ事ができるし、犬同士でも遊ぶことができます。もしかしたらこういったワンちゃんは、普段の生活の中で溜まったストレスやフラストレーションは一人遊びや他のワンちゃんとの遊びの中で解消されているのかも知れません。

飼い主さんと一緒に遊ぶ社会性を持った遊びは、そういった遊びが一人遊びや犬同士の遊びと同等もしくはそれ以上に楽しいものであるという事を経験させる必要があります。

こういったワンちゃんの場合、まずは普段の生活をよくよく観察してみてください。

溜まったストレスやフラストレーションをどういう遊びで解消しているのか!?
家の中や散歩中などに飼い主さんを遊びに誘うようなしぐさをしていないかどうか!?

ワンちゃんの普段の生活を観察することでワンちゃんとの遊びのヒントが見つかるかも知れません!!

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繰り返しになりますが、犬と遊ぶと云うは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第でワンちゃんの意欲や飼い主さんとの関係性にも大きな影響を与えていると思います。

今現在愛犬との遊びが楽しめていないという方も、ワンちゃんと遊びや普段のワンちゃんの生活を観察することで新しい発見が得られるかも知れません。この遊び方教室ではそんなワンちゃんとの遊びをもっともっと楽しむためのヒントや糸口を参加された皆さんと共有できればと考えております。

第3回目が開催されるかどうかはまだ判りませんが、遊びについてご相談されたい方は是非ともイードッグラーニングまでお気軽にご相談ください。皆様からのご相談を心よりお待ちしております。 
 

つづく・・・

2016年7月18日、大阪市福島区のワンユニティさんにて「ワンちゃんとの遊び方教室 -第1回-」を開催しました。

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今年2月にオープンしたワンユニティさんでは、犬の幼稚園をはじめ全面人工芝のアジリティフィールドと会員制ドッグランを運営されており、毎日多くのワンちゃんたちが施設を利用しています。

ワンユニティさんを訪れるワンちゃんの中には、家では楽しく遊べるのに外では飼い主さんと上手に遊べないワンちゃんや、折角全面人工芝のドッグランに来ても遊び方が判らない飼い主さんも少なくないそうで、もっと上手にワンちゃんと遊びたいと云ったお話しを良く耳にするそうです。

ご存知のようにイードッグラーニングは、ドッグスポーツやドッグトレーニングを通じてワンちゃんとの絆を深めて欲しいと云う想いで、世界中から厳選したおもちゃをネット販売しています。

イードッグラーニングにおいても、”ワンちゃんと楽しく遊ぶためのおもちゃを探してほしい!”と云ったご相談や、”ドッグアジリティやドッグトレーニングでワンちゃんの意欲を引き出したり、高めたりするためのおもちゃは無いか!?”と云ったご相談が数多く寄せられます。

イードッグラーニングでは当初より取り扱っているおもちゃの遊び方(使い方)をご紹介させていただいたり、「犬と遊ぼう!」と云うテーマで記事を投稿しておりましたが、今回ワンユニティさんと共催で実際に参加者を募ってワンちゃんとの遊び方をテーマにした教室を開催させていただくことになりました。
7月の三連休最後の18日に開催した第一回目の教室には、午前と午後で総勢17名の飼い主さんとワンちゃんに参加していただきました。

当初は、”おそらく梅雨明け前だろう!?”と予想し、屋内での座学と屋外での実技を行う予定にしていたのですが、我々の予想もむなしく三連休の初日に関西地区が梅雨明けし、18日当日は気温30度以上で風もない蒸し暑いお天気となってしまい、泣く泣く屋外での実技は断念しました(^^;)

ワンちゃんとの遊び方教室においては、以前からご紹介している「犬と遊ぶレッスンテクニック」をベースに、ワンちゃんとの遊び方を通じてそれぞれの飼い主さんとそのワンちゃんのより良い関係性を構築する事を目的としています。

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座学オンリーとなってしまった第一回目の今回は、参加された皆さんと一緒に今現在のワンちゃんとの遊びやその遊びに対する悩み、遊び方の問題、遊びの必要性について考えることにしました。

最初に今回参加いただいた皆さんに「今現在どんな遊びをしていますか?」とお聞きしました。

☆ ボールやおもちゃを投げて持ってくる遊び

☆ おもちゃを使って引っ張りっこする遊び

と答えられた方が多く、大半の方が ”家の中でこういった遊びを楽しんでいる!”と云う事でした。

次にワンちゃんとの遊びについて何か悩みがないかお聞きしたところ、以下のようなお悩みをお聞きすることができました。

☆ 家の中では遊ぶけど外ではまわりに気を取られて飼い主と遊ぼうとしない

☆ 他の犬や同居犬など犬同士では遊ぶけど飼い主とは遊ぼうとしない

☆ ボールを投げてあげると喜んで追いかけていくが、ボールを咥えたまま呼んでも戻って来ない

☆ どんなふうに遊んでやれば良いのかが良く判らない。

また、ドッグアジリティなどのドッグスポーツを楽しまれている方や作業犬としてトレーニングされている方も参加されており、遊びを通して以下のような要望をお聞きすることができました。

☆ アジリティをやっているがあまり意欲的ではないので練習に遊びを取り入れる事でもっと意欲的に取り組むようにしたい

☆ 作業においてあまり集中力が続かないので遊びを通して作業に対する集中力を持続させたい

第29話 犬と遊ぼう!(その1)遊びと関係性」の中でも申し上げましたが、犬と遊ぶと云うは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第でワンちゃんの意欲や飼い主さんとの関係性にも大きな影響を与えていると思います。

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次に飼い主さん自身がワンちゃんとの遊びを楽しいと思ってらっしゃるかどうかをお聞きしました。

飼い主さん自身がワンちゃんとの遊びが楽しくて積極的に遊びに誘われる方はすくなく、どちらかと云うと「家の中でワンちゃんがおもちゃやボールを持って来た時に遊んであげる」など、ワンちゃんが催促した際に遊んであげる方が多かったようです。

私自身もそうですが、遊びが楽しくて積極的にワンちゃんを遊びに誘うと云うよりは、忙しくて構ってやれない時やトレーニングにおける報酬として遊んであげる場合が多いのではないかと思います。

そんな飼い主さんとの遊びをとても好きでエンドレスで遊ぶワンちゃんもいれば、ワンちゃんから誘っておきながら1~2回遊ぶとすぐに飽きてしまうワンちゃんもいます。

ワンちゃんにとっての”遊び”とはどういう意味を持っているのでしょうか!?

ご存知のようにワンちゃんはひとり遊びもすれば犬同士とも遊びます。また人や他の動物など異種とも遊ぶ事が知られています。

ワンちゃんは本能的に遊ぶ事を必要とし、遊びを通じて犬同士や人と間でルールやマナーを学んでいると考えられています。

また、ワンちゃんにはちゃんと遊ぶ理由があり、「犬と遊ぶレッスンテクニック」の本には以下のようにその理由が紹介されています。

犬が遊ぶ3つの理由:

☆ 過剰なエネルギーを放出するため

☆ 将来必要な技を磨くため(狩猟など)

☆ 覚醒のため(テンションが高まること)

それぞれのワンちゃんで個体差はあるかも知れませんが、多くのワンちゃんが遊びを必要とし、それには理由があると云う事です。

つまり、ワンちゃんにとって楽しい遊びとは以下のような遊びになるのでないかと考えられます。

☆ ストレスやフラストレーションを発散できる遊び

☆ 本能を刺激する遊び

☆ 感情が盛り上がる遊び

また、私たち飼い主にとって遊びの必要性を考えてみると以下のような事が考えられます。

☆ ワンちゃんとのコミュニケーションツールとしての遊び

☆ ワンちゃんの健康状態を確認するための遊び

☆ ワンちゃんとの絆を深めるための遊び

本能的に遊びを必要とするワンちゃんに対して、遊びを通じてルールやマナーを教え、動きや立ち振る舞いをみて健康状態を確認し、共に楽しむことで互いに絆を深めることが必要なのかも知れません。

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第一回目は残念ながら座学のみとなってしまいましたが、次回以降は実際に色んなワンちゃんとの遊びを観察し、その上で必要あれば遊び方を改善していくことで、ワンちゃんにとっても飼い主さんにとっても遊びを楽しみながらより良い関係性を築いていただければと考えております。

お知らせになりますが、ワンユニティさんでの「ワンちゃんとの遊び方教室 第2回」は、2016年9月19日(月)に開催させていただく事になりました。時期的には大分涼しくなると予想されますので、今回こそは座学だけでなく実技を中心に実施する予定にしております。

ご興味のある方は是非ともご参加ください。

つづく

第29話より”犬と遊ぼう!”をテーマに連載を始めましたが、3回目となる今回は具体的にどんな遊びをしたら良いのかについて考えてみたいと思います。

”犬と遊ぶ”と一言で云っても色んな遊びがあります。

ドッグランなどでは飼い主とワンちゃんが追いかけっこしたり、飼い主が投げたボールをワンちゃん一生懸命追いかけて遊んでいる姿をよく目にします。

飼い主さんとワンちゃんが楽しそうに遊んでいる姿を目にするとなんだかほっこりした気持ちになります。

これまでも何度がご紹介しましたが、我が家の愛犬達はどの子も遊ぶ事が大好きです。

追いかけっこやボール遊び、色んなおもちゃを使った引っ張りっこ・・・etc、遊んでくれるならなんでも来い!?と云った感じでとにかく良く遊んでくれます。

そんな我が家の犬達ですが、彼らとの遊びの基礎となるのは何と云っても ”タグプレイ” です。フリースを三つ編みしたものや紐のついたボール、毛皮のタグなど、トレーニングシーンに併せて使い分けながら彼らと引っ張りっこして遊びます。ドッグアジリティ競技会の出走前後にはリードを使ってタグプレイしながら互いの気持ちを作ったりして遊んでいます。

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タグプレイは、遊び手である人との関係性を作ったり、今現在のワンちゃんとの関係性を確認する上でもとても重要な遊びだと考えいます。

タグプレイを通して、ワンちゃんの遊びに対する本能的な欲求を刺激し、人と遊ぶ事に対する楽しさと遊び(ゲーム)のルールを理解し、人に対する信頼を育てることが可能です。

我が家の犬に限らず、ドッグアジリティやフリスビー、フライボールやオビディエンスなどのドッグスポーツを楽しんでいる多くのペアもタグプレイを遊びの基本とし、日々、この遊びを楽しみながらトレーニングしています。

そこで今回は、前回もご紹介した「犬と遊ぶレッスンテクニック」(以下、参考書と表記させていただきます)を参考にしながら、タグプレイについて考えてみたいと思います。

「うちの犬はおもちゃに興味がない」、「どんな遊びもすぐに飽きちゃう」とお悩みの方もタグプレイはワンちゃんにとっては本能的な欲求を刺激する遊びですので、正しく遊んであげればどんなワンちゃんでも楽しく遊ぶことができます。

またしても前置きが長くなってしまいました・・・反省)

タグプレイの遊び方:

飼い主の中には、「これまで一度もタグプレイをして遊んだことが無い」と云った方や「タグプレイして遊びたいけどうまく遊べない」と云う方も結構多いかと思います。

そう云った方は、まずはこの参考書に遊び方が詳しく説明してありますので、そちらを参考にして遊んでみてください。

また、この参考書には遊びを教える上でのポイントや注意点についても詳しく書かれていますので、既にタグプレイを楽しんでいる方も今一度参考書に書かれている遊び方をやってみることをおすすめします。ちょっとした変化でさらに遊びが楽しくなります。

私自身もこれまでの経験からタグプレイをお互いに楽しむ上でいくつかのポイントがあるかと思っています。

遊びへの誘い方:

子犬や若いワンちゃんであれば好奇心も旺盛で本能的な刺激を求める毎日ですので遊びへの誘いもそんなに悩むことは無いかと思います。しかし、これまでの生活で引っ張りっこ遊びをしたことがないワンちゃんは、いざ”遊ぼうよ!”と誘ってもなかなか思うようには応じてくれません。

特に引っ張り遊びに関しては、これまでの生活においてママの大切なバッグやパパの靴下を勝手に咥えてはボロボロにして怒られてきましたので、そう簡単には誘いに乗ってくれないかも知れません。

まずはワンちゃんの好きなおもちゃや興味を引きそうなおもちゃを使って猫じゃらしみたいな感じで誘ってみてください。強制的に遊びに誘うのではなく、「ねぇ、ねぇ、あそぼうよ!」と云った軽い感じで誘ってみてください。ボールなどの紐が付いていないおもちゃであれば紐を付けておいてください。

おもちゃの選び方:

おやつは好きだけどおもちゃには興味がないと云うワンちゃんの場合には、トリーツポーチタグなどのおやつを入れることができるおもちゃを使って誘っても良いかもしれません。


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トリーツポーチタグの使い方については、「トリーツポーチタグを使ったタグプレイ」を参考にしてみてください。

 

追いかけっこが好きなワンちゃんであれば、チェイサータグを使ったチェイサーゲームから始めても良いかも知れません。


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チェイサーゲームについては、「チェイサーゲーム(追いかけっこ)のご紹介」を参考にしてみてください。

 

ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーに代表されるレトリーブドッグの中には、なによりペットボトルが大好きなワンちゃんがいます。そんなワンちゃんとタグプレイする場合には、大好きなペットボトルを使ってタグプレイを楽しむことができます。

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ペットボトルを使ったタグプレイについては、「ペットボトルを使ったタグプレイ」を参考にしてみてください。

 

ワンちゃんによってはおもちゃに対するこだわりがあるワンちゃんもいます。ファータイプが好きなワンちゃんもいれば、フリースタイプやボールタイプのワンちゃんもいます。それぞれのワンちゃんの好みに併せて使用するおもちゃを選んでみてください。

 

遊びの手順とポイント:

実際の遊び方については、参考書に遊びの手順とポイントが記載されていますので、そちらの手順に従って遊んでみてください。

遊びのポイントとしては、参考書にも記載されていますが、おもちゃの”奪い合い”をするのではなくあくま”でつかみ合い”のゲームであることを互いに理解することだと思います。

私自身のこれまでの経験でも、ワンちゃんと楽しくタグプレイが出来ないていないペアの多くはお互いに力任せにおもちゃを奪い合っているように感じます。

飼い主がおもちゃを奪い取ってしまうとワンちゃんはこの遊びにすぐに飽きてしまいますし、力の強いワンちゃんが女性の飼い主からおもちゃを奪い取った場合には、飼い主から遠く離れて奪い取ったおもちゃで一人遊びしています。

こうなってしまうとお互いにこのゲームがとてもつまらないゲームになってしまいますので注意してください。

タグプレイは人と犬との関係性を育む遊びの中で、基礎となる遊びだと考えています。最初からうまく遊べない場合があるかも知れませんが、根気よく、そして楽しく遊んであげることで、どんなワンちゃんでもタグプレイが大好きになると思っています。

 

余談になりますが、2月に来日されたアメリカの Anne Kajava さんのアジリティセミナーにおいても、Anne さんがセミナーを受講したワンちゃんと一緒に走るシーンがありました。

”初対面のワンちゃんとどうやって走るんだろう!?”と興味津々で見ていたところ、Anne さんはすぐに走りだすことはせずに、最初にそのワンちゃんとおもちゃを使って一緒にタグプレイをして楽しく遊びました。

すぐそばに飼い主もいらっしゃったのですが、ワンちゃんは Anneさんの誘いを心良く受け入れてとても楽しそうに遊んでいました。

その後、一緒にコースを走り始めたのですが、初対面のワンちゃんが Anne さんのハンドリングで見事にコースを駆け抜けてくれました。

また、3月に来日された Shauna Wenzel さんのオビディエンスセミナーにおいても、Shaunaさんがセミナーを受講した初対面のワンちゃんとタグプレイしただけで一緒に作業をしていました。

ワンちゃんから見れば、楽しくタグプレイできる相手であれば例えその相手が初対面でもその瞬間に信頼関係を結び、一緒にゲームを楽しんでくれているのではないかと考えます。

 

普段、追いかけっこやボール遊びを楽しんでいる方もタグプレイを遊びの一つとして取り入れてみてはいかがですか!?

きっと大好きなワンちゃんとの新たな関係性が育まれると思います。
つづく・・・
【関連記事】
第29話 犬と遊ぼう!(その1)遊びと関係性

ワンちゃんを最初に家族に向かえた際、皆さん、何をご用意されますか?

多くの方は子犬を迎えるケースが多いかと思いますが、最近では保護された成犬のワンちゃんやある程度年齢を重ねたシニア犬を新たに家族に迎える方も増えてきたように思います。

いずれにしてもワンちゃんを初めて家族に向かれる際には、概ね以下のようなペット用品をご準備されるのではないでしょうか?

首輪にリード、フードとご飯を食べる際の食器、ワンちゃんが休むためのクレートやサークル、トイレのためのトイレシートやワンちゃんのためのおもちゃなど、ワンちゃんが生活する上で必要となる生活用品を真っ先にご用意されるのではないでしょうか。

これらの生活用品を準備した上でワンちゃんを家族として迎え、新しい生活がスタートします。

新しい生活がスタートすると、次に考えなければならないのが家庭の中での生活ルールや散歩や一緒にお出かけした際に必要となる社会性を身に付けるための社会化教育用です。

特に社会性がまだ身に付いていない子犬の場合には、これから10年以上生活を共にし、飼い主さんと共にワンちゃんが幸せに暮らしていくためには必ず何らかの社会化教育が必要になります。

ワンちゃんの社会化教育自体は、専門のドッグトレーナーさんに指導していただく方が多いかと思いますが、最近はしつけに関する色んな本やインターネット動画などを参考にしながら、飼い主さん自身が独自に社会化教育を実践される方も少なくないかと思います。

そんな時、必要になってくるのが社会化教育のためのトレーニング用品です。

トレーニング用品と云っても最近は色んなモノがあり、どれを用意したら良いのか悩んでしまいますが、ワンちゃんに対する社会化教育と云う意味では、”おやつ”、”トリーツポーチ”、”ロングリード”の3点を最初にご用意いただくのが良いかと思います。

ワンちゃんに対する社会化教育が進んでいる欧米では、大半の方がこれらのトレーニング用品を生活用品と一緒に購入されているようです。

おやつはワンちゃんへのご褒美であり、ワンちゃんと一緒にトレーニングする際のワンちゃん自身のモチベーターになります。ワンちゃんの好きなおやつであることは当然ですが、トレーニング内容によってはおやつを使い分ける場合もありますので、一つではなく複数のおやつ(当然どのおやつもワンちゃんが好きなモノでなければなりません)を用意されることをおすすめします。

また、これらのおやつはワンちゃんの好みに併せて一番好きなおやつ、二番目に好きなおやつ、三番目・・・と云った具合にランキングしておくとより効果的に使う事ができます。

ロングリードは長さが3m~10m程の長いリードで、呼び戻しのトレーニングに必要なります。社会化教育の第一歩となる「呼ばれたらちゃんと飼い主さんに戻ってくる」と云う事を教える際に使います。

欧米では犬を飼う際に普通のリード(長さ120~150cm)とロングリードも一緒に用意される方が多いのですが日本ではお持ちになっている方は少ないと思います。

ロングリードにも長さや素材などの違いによって色んな種類があります。どれを買えばよいのか悩んでしましますが、ここ数年多くの方が愛用されている「フレキシリード」と呼ばれる伸縮リードをロングリード代わりとして活用することも可能です。

ここまで話が長くなってしまいましたが、今回取り上げるのは「トリーツポーチ」です。

トリーツポーチもロングリード同様に欧米での利用率は高いのですが、日本では活用されている方が少ないように感じます。そこで今回はイードッグラーニングで販売している3タイプのトリーツポーチとその活用法をご紹介したいと思います。

 

マルチポケットタイプ:DG トレーニングトリーツポーチ


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トリーツポーチの多くは、シングルポケットなのですが、このマルチポケットタイプの「DG トレーニングトリーツポーチ」はポケット内部にもう一つ別のポケットがあり、二種類のおやつを収納できるようになっています。

ワンちゃんが大好きなおやつを二種類収納できることで、例えば”お座り”の練習を行う際に、座ると云う行動の理解を求める際に使うおやつと、座ると同時に座った状態でしばらく待つ事を教える際に使うおやつを変えることが可能です。

座って待つことを教える際に使用するおやつは、座った際に貰えるおやつよりランキング上位のおやつを使うことで、”座る”と云う行動と”座って待つ”と云う行動の違いをより理解し易くでき、座るだけでなく座って待つことに対するモチベーションを高めてあげることができます。

ワンちゃんの社会化教育(人も同じだと思いますが)においては、要求された行動に対してより深く理解し、即座に行動することが求められます。そのためには段階的なトレーニングが効果的です。まずは座ることを理解し、その後、座って待つことを理解し、最後にはどんな時や場所であっても、”座れ”と云う事は”座って待つ”と云うようにステップアップすることでより深く理解し、行動してもらう必要があります。

このようは同時にステップアップ的なトレーニングを行う際には、複数のおやつを使い分けた方が効果的な場合があり、マルチポケットタイプのトリーツポーチは大変便利です。

また、「DG トレーニングトリーツポーチ」においては、マジックテープ式のフロントポケットや小物を収容できるフック付きのサイドポケット、貴重品を収納できるジッパー式のポケットも付いていますので、ワンちゃんのお散歩やワンちゃんとのお出かけの際にも活用できるトリーツポーチです。

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普段の散歩やワンちゃんとのお出かけの際にも、飼い主さんと一緒に歩いたり、座って待ったり、伏せて待ったり、呼ばれたらちゃんと戻ってくることが出来なければ安心して外出することができません。

誘惑や刺激が多い屋外でワンちゃんが正しく行動できた場合には、すかさず褒めながらおやつを与える事でワンちゃんにとってのお散歩はとても楽しく、安心なものになります。

 

シングルポケットタイプ:DG T&T トリーツポーチ


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一般的なシングルポケットタイプのトリーツポーチです。「DG トレーニングトリーツポーチ」に比べてやや小ぶりですが、間口はマグネット式で開閉し易く、間口も広めに作ってあります。ポーチを付けてる人にもワンちゃんにも邪魔にならない小ぶりで使い易いのが特徴的です。

シングルポケットタイプのトリーツポーチは、複数のおやつを使うことなくより多くの回数を必要とするトレーニングにおすすめです。

人に付いて歩く脚側歩行のトレーニングやバランスボールを使ったヘルスケアトレーニングなど、ワンちゃんと一緒に動きながらおやつを与えたい場合などは、小ぶりのトリーツポーチの方が扱い易いかも知れません。

また、「DG T&T トリーツポーチ」もマジックテープ式のフロントポケットと貴重品を収納できるジッパー式のポケットも付いています。

 

特徴的なトリーツポーチ:クイックポケット

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クイックポケット」はドッグトレーナーさんが監修したトリーツポーチでポーチの開閉部が特徴的です。開閉部分が一般的なマグネットタイプではなく、金属のバネ式になっており、ポケットを開く際にはフックに指をかけて開きます。

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これは、トレーニングする際にマグネット式だとポーチの間口が勝手に開いておやつがこぼれ落ちたりしないように開閉部をより強固に作ってあります。それによっておやつ以外にもボール等のちょっと重たいものをトリーツポーチに入れても勝手に口が開いてこぼれ落ちることはありません。

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ポケット自体はシングルポケットですので、複数のおやつを使うことなくより多くの回数を必要とするトレーニングに向いています。

また、勝手に開いたりしませんので、しゃがむことの多い小型犬やワンちゃんと一緒に動く事の多い子犬とのトレーニング、オビディエンスやドッグアジリティなどおやつ以外にボールを使ったトレーニングなどにも活用できるトリーツポーチです。

ただ、開閉部分をより強固にしたために開けるのに多少のコツが必要です。女性の方にはやや硬すぎるかも知れません。実際に硬すぎて使いづらいと云ったご意見もいただいておりますので、この点については、強度を保ちながら誰でも簡単に開けることが出来るようにメーカーの方に改良をお願いしています。

 

今回ご紹介したトリーツポーチ以外にも沢山のトリーツポーチがあります。お近くのペット用品店やネットショップでも沢山のトリーツポーチが販売されていますので、それぞれのワンちゃんとのトレーニング内容や好みに併せてお選びいただけるかと思います。

 

社会化教育に限らずワンちゃんとのトレーニングにおいて、トリーツポーチは色んなシーンで活用できる必須アイテムだと思っています。ワンちゃんとのトレーニングを通して飼い主さんと今以上のよい関係性を作るためにも活用できるトレーニングアイテムではないでしょうか!?
 
この機会に、是非一度使ってみてはいかがでしょうか!?

 

つづく・・・

ドッグスポーツやドッグトレーニングにおいて、パートナーとなる愛犬との関係性はとても大切です。関係性が良ければ日々のトレーニングはもとより競技会においても結果だけに囚われることなく共に心から楽しむことができるように思いますし、関係性が悪ければドッグスポーツやドッグトレーニングに限らず普段の生活においても色んな問題行動の一つの要因になってしまう場合もあるようです。

そこで、今回から犬との関係性について少し考えてみたいと思います。

犬との関係性を意識する上で私個人が最も大切にしているのが ”犬達との遊び” です。ドッグアジリティやオビディエンストレーニングに限らず普段の散歩やバランスボール等を使ったボディケアにおいても常に犬達と遊びを意識して取り組むように心がけています。

犬と遊ぶと云うのは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第で人との関係性にも大きな影響を与えていると思っています。

大半の方は大好きなワンちゃんと上手に楽しく遊ぶ事がてきているかと思いますが、中にはなかなか思うようは遊びが出来ずに悩んでいらっしゃる方も少なくないかと思います。

そんな方におすすめしたいのが「犬と遊ぶレッスンテクニック」と云う本です。

この本では、「犬との遊び」をドッグトレーニングやワンちゃんとの絆を深めるためのツール(道具)として、その取り入れ方が細かく丁寧に紹介されています。犬との遊びで悩まれている方はもちろんのこと、ドッグスポーツやドッグトレーニングを楽しいでいらっしゃる方にもおすすめの一冊です。

犬と遊ぶレッスンテクニック

この本にも書かれていますが、犬は犬同士でも遊びますが、犬以外の種(つまり人とか)とも遊べるという動物の世界でも非常に稀な種だそうです。犬は他の種と遊ぶ事に関して素晴らしい学習能力をもっていて「遊ぶ」ということ自体に非常に楽しみを見つけている動物だそうです。つまり犬は元々から遊びのニーズを持っている動物だと云えると思います。

また、遊びは以下のような機能的な役割を果たしているそうです。

・体を鍛えるため
・社会性を培うため
・遊びの時に感じる興奮が欲しい
・ただ単に遊びのための遊び!(面白いから!)

これらの事からも、遊びは犬達にとって必要不可欠な行為であり、人との関係性を築く上でとても大切なことだと云えると思います。

警察犬や盲導犬に代表される作業犬やスポーツドッグに限らず普通の家庭で飼われている犬達にとっても犬同士の遊びだけでなく人と一緒に遊びながら体を鍛え、社会性を培い、ストレスをためることなく日々を楽しむために遊びが必要だと思います。

しつけを学ぶドッグスクールや個人のドッグトレーナーさんたちも、最初に飼い主と犬との遊び方を指導してくれます。例え問題行動を持った犬であっても本能的に遊びのニーズを持っていますので、遊びと云うツールを上手く使いながら問題解決に向けてトレーニングされています。

オビディエンスやドッグアジリティやフリスビー、ドッグダンスなどのドッグスポーツにおいても遊びはとても大切な作業です。時には遊びがハンドラーとの信頼関係を生み出し、時にはパフォーマンスに大きな影響を与えています。

犬の幼稚園などにおいても、必ず一日のうちに遊びの時間を設けています。犬同士で遊ぶ時間と人と遊ぶ時間を設けて犬や人に対する社会性を学ばせています。

イードッグラーニングで行っているバランスボール教室も犬達から見ればバランスボールを使った遊びのひとつに過ぎません。参加してくれている犬達はどの犬達も回を増すごとにバランスボールトレーニングを通して健康維持と飼い主さんとの新しい関係性を培っていることがよく判ります。
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「子犬の頃はよく遊んだけれど、最近は散歩するぐらいかな!?」とおっしゃる方も今一度、大切な愛犬とまじめに遊んでみてはいかがでしょうか!?

遊ぶためのおもちゃが必要であればイードッグラーニングのオンラインショップに魅力的なおもちゃを沢山取り揃えていますよ。世界中から厳選した沢山のおもちゃの中からワンちゃんが好きそうなおもちゃや遊びに併せてお気に入りをカチッとクリックしていただければと思います(笑)

犬は家畜化によって成熟しても幼さを残す「ネオテニー化」(幼形成熟)を遂げたと云われています。それは成犬でも子犬のように振る舞う要素を持つことを意味しており、遊び好きで好奇心いっぱい、社会的な探求心も旺盛であると云う事です。

「もう立派な成犬だから!」とか「もうすでにシニア犬だから」と云わずに今一度子犬の時みたいにまじめに遊んでみてはいかがでしょうか。遊びを通して関係性の確認と新たな関係性を築くことが出来るのではないかと思っています。

つづく・・・

【関連記事】

第33話 犬と遊ぼう!(その3)タグプレイ

9月を前にしてここ最近少しづつ秋の気配を感じるようになってきました。猛暑と台風に悩まされた今年の夏ですが、皆様にとっての今年の夏はいかがでしたか?

今年の夏は色んな学びと再発見があってとても充実した夏を過ごすことができました。前回ご紹介したオビディエンストレーナー研修会では ”犬とは何か!?”を教えていただき、またあらためて新鮮な気持ちで犬達と向き合う事ができるようになりました。

さらに先日は、クリッカートレーニングのワークショップに参加させていただき、これまで抱えていたモヤモヤをスッキリさせることができましたので、ここにご紹介したいと思います。

クリッカートレーニング自体の歴史は古く、日本に紹介されてからも久しいので日本語による専門書やトレーニングブックも多く出版されています。インターネットで検索するとトレーニングに関する動画や文章など、非常に多くの情報にアクセスすることができると思います。

私自身も2007年からドッグアジリティのトレーニングにクリッカートレーニングを取り入れてきました。当時もクリッカートレーニングに関する専門書やインターネット上に沢山のトレーニング方法が紹介されていましたので、それらを見ながら独学でトレーニングを行いました。

ただ、当時からクリッカートレーニングするなかで、犬に対してより正確な理解や作業スピードを求める際のトレーニング手法に悩む事が多く、すこしモヤモヤした感じをもっていました。今回、ワークショップに参加することにより、そのモヤモヤ感が少しでも晴れてくれればと思い、パートナーである”マオ”と参加してきました。

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今回のワークショップは”アニマルリレーションシップdeux”さん主催で、8月20日(木)~8月21日(金)の二日間開催されました。20日はクリッカートレーニングを正しく理解するための基礎編。21日は様々なトレーにニングへの応用編でした。

講師は、「カレン・プライヤー・アカデミー」の認定トレーナーであり、関西を中心に犬のしつけトレーニング「おりこうさん。」を主宰されている”ビア美香子”さんでした。

私自身は初日の基礎編のみの参加となりましたが、プロトレーナーから一般の愛犬家の方々、専門学校の学生さんなど総勢40名程の方が参加していました。

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ワークショップ初日の主な内容は以下のようになっています。

1.クリッカートレーニングとは!?
2.クリッカーの役割
3.なぜクリッカートレーニングなのか?
4.クリッカートレーニングの具体的な手順
5.キャプチャリング(Capturing)
6.キュー(Que)
7.シェイピング(Shaping)

ワークショップにおいては、テキストや映像を使った座学と犬同伴の参加者による実技を交えてとても丁寧に教えていただきました。

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クリッカートレーニングの基本的な手順は以下のようになります。

1.行動を観察する
  学習させたい行動を踏まえて犬の行動を良く観察する。
2.行動をマークする
  クリッカーを1回鳴らして求めている行動をマークする。
3.行動を強化する
  クリッカーでマークした行動を報酬をもって強化する。

これらの基本的な手順は、クリッカートレーニングに限った話ではなくドッグトレーニング全般においても基本的な手順となりますが、意外とこの基本的な事がうまく出来ずに悩んでいる方も多いのではないか思います。

犬の行動をよくよく観察し、望むべき行動を瞬時にマークし、マークされた行動に対して報酬を与えることで行動を強化する。これは、犬達との関係性を築く上でとても大切な事だと考えます。

犬達の行動を観察してみると逆の事が良く判ります。犬達は常に私たちの事を観察しています。私達の行動や言動から様々な情報を読み取り、いち早く応答しようとしていることが良く判ります。お散歩前や食事前の彼らの行動を観察するとその事がよく判ると思います。

また、犬達の行動に対して瞬時に、的確に、応答してあげるができれば犬達から信頼され、犬達に喜びや安心を与えてあげることが出来ると思います。同時にこれまで以上に積極的に考え、行動する犬になるのではないかと思います。

クリッカートレーニングは他のドッグトレーニング同様に事前の準備(プランニング)がとても重要になります。より高度な行動や作業を教える場合には、行動を観察するポイントやマークする行動、強化すべき行動をより細かくイメージしてプラインニングします。その上で、トレーニング状況を的確に判断して時にはプランニングし直す必要があります。

クリッカートレーニングはこれらの基本的な手順をより具体的に誰にでも判り易くしたしたトレーニング手法ですので、これからドッグスポーツやドッグトレーニングを楽しみたいと云う方にはおすすめするトレーニング手法だと思います。

つづく・・・

今年の夏は各地で猛暑が続き、お盆を過ぎてもいまだ蒸し暑い日が続いております。

屋外でのドッグスポーツやトレーニングも日中の暑さを避けて早朝や夜間の涼しい時間を見計らって行いますが、それでも気温も高く蒸し暑いので短時間で集中したトレーニングを行うために色々と工夫されている方も多いのではないでしょうか?

先日、犬のオビディエンストレーニングの研修会でとても興味深いお話をお聞きすることができましたので、ここにご紹介したいと思います。いっとき蒸し暑さを忘れてお読みいただければ幸いです。

この研修会はドッグトレーナーを対象にした研修会で、講師も参加者も全てドッグトレーナーです。研修会冒頭、講師から「犬とは?」と云う問いかけが参加者に投げかけられました。

    • 講師 :「犬とは何ですか?説明してください」
    • 参加者:「四本足の哺乳動物」
    • 参加者:「オオカミを祖先に持つイヌ科の動物」
    • 参加者:「ペット」
    • 参加者:「伴侶動物」
    • 参加者:「家畜」

    回答を求められた参加者はあまりにも漠然とした問いかけに戸惑いながらも”犬=○○”と思いつくままに回答しました。誰かが”犬=家畜”と回答し、これが今回の研修会の大きなテーマとなりました。

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    • 講師 :「犬=家畜。それでは家畜の反対はなにか?」
    • 参加者:「家畜の反対は”野生?”」
    • 講師 :「そうですね!”家畜”の反対は”野生”ですね!」
    • 講師 :「それでは、家畜または畜産動物と野生動物の違いはなんですか?」

    と問いかけが続いていきます。

    • 参加者:「家畜は人間の生活に役に立つように飼育された動物で、野生動物は人間の生活には関係しない」
    • 参加者:「家畜は人間に依存しているが、野生動物は人間に依存していない」
    • 参加者:「家畜は人間との関係性を持ち易いが、野生動物は関係性を持ちにくい」

    今回はドッグトレーナーの研修会ですので、「家畜と野生動物の違いは?」と云う問いかけに対して、おのずと”人との関係性”に着目した回答が多くなります。

    タイミングを見計らって講師から今回の研修会に核となる回答がなされました。

    講師 :「家畜はいつまでも新しいことを受け入れることが可能であるが、野生動物は小さい時に経験した事を生涯貫く傾向にある

    動物においては、その動物が新しい事を受け入れ易い時期を「社会化に適した時期」と云われますが、家畜の場合は、社会化の時期を過ぎても環境の変化など新しいことをいつでも受け入れることが出来るそうです。

    逆に、野生動物は社会化の時期(子どもの時の非常に短期間)に経験した事が刷り込まれ、その刷り込みを生涯貫き生きていくそうで、家畜のように社会化の時期を過ぎてしまってからは環境の変化など新しい事を受け入れることが難しい傾向にあるそうです。

    家畜の場合、そういった新しい事への受け入れができるからこそ、太古の昔から今日まで刻々と変化する人間社会にも柔軟に対応し、我々のすぐ側で生きてこれたのだと云う事でした。

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    特に犬の場合には、社会化に適した子犬時代を過ぎてしまっても新しい事を受け入れる事は可能であり、新しい事を受け入れるために犬自身が人との関係性を意識して作ろうとしているそうです。

    この言葉には目からウロコが落ちる思いでした。確かにそう云われてみれば思い当たるふしが多々あります。私を含めて多くのトレーナーや飼い主が自分から犬達に関係性を求めてトレーニングしてきたと思いますが、時に犬達から人に対して関係性を求めて色んな行動を起こしていたことにお気づきになっているのではないかと思います。 

    犬を飼い始めて共に生活する中で人と犬は互いに多くの事を学びます。飼い主の多くが愛犬の生涯の幸せのために多くの愛情を注ぎます。家族の一員として共に笑い、時には厳しく接したりしながら互いの関係性をより強いものにしようとします。

    ドッグスポーツやドッグトレーニングは人と犬がお互いにより楽しく、より強い関係性を構築するために行いますが、関係性の構築は人から犬へのアプローチだけでなく、犬自身も働きかけている事を知っていることはとても大事な事です。

    スポンジのように色んな事を学び、吸収する幼少期以降でも犬達は私達との関係性を自ら作ろうと働きかけます。

    ドッグスポーツやドッグトレーニングにおいては、犬達のテンションコントロールがうまくできなかったり、互いの意思疎通がうまくできずに悩んでしまうことが必ずあります。

    そんな時、色んな方法を試しながらこの場の問題をうまく対処できるように犬達に関係性を求めてアプローチしますが、時としてその想いが通じない場合も多いかと思います。

    悩んだ時は、”犬はいつでも新しい事を受け入れ、自ら人との関係性を求める家畜である”と云う事を思い出しながら、焦らずじっくりとパートナーとのトレーニングに向き合う事はとても大事なのかも知れません。

    犬達が能動的に何かを学ぼうとしたり関係性を持とうとしてシグナルを発した際に、そのシグナルに直ちに応えることができれば、今以上のより強い関係性を構築することが出来るのではないでしょうか?

    朝晩の限られた時間で短時間で集中したトレーニングしたいと思うこの時期、そういった犬達からのシグナルを感じながらトレーニングを楽しむのはいかがでしょうか? 

    mao

    つづく・・・

犬を飼われている方の誰しもが一度は犬とボール遊びされた経験があるかと思います。テレビコマーシャルにも、公園で犬と楽しくボール遊びしている映像が流れ、そんな風景を想い描きながら犬を飼われた方も少なくないかと思います。

ボール遊びは多くの犬達が大好きです。子犬からシニア犬までボールを見せただけでワクワク!ソワソワ!キラキラした眼差しで見つめられるとついつい投げずにはいられなくなります(笑)

投げられたボールは動く獲物として犬達の狩猟本能を刺激します。ボール遊びに夢中な犬達は素早い身のこなしで瞬時にボールを追いかけ、教えてもいないのに弾むボールを絶妙なタイミングでランニングキャッチします。

その昔、子供たちの野球チームのコーチをしていた時に私のパートナードッグ(サンちゃん)にノックしたことがあります。プロ野球選手並みの守備範囲の広さで見事にゴロをキャッチして子供たちの喝采をあびていました。

 

投げたボールを全速力で追いかけ、咥えると同時に一目散に持って帰ってくる。素早く飼い主にボールを渡し、「さあ!もう一度ボールを投げて!」と期待し、集中して待っている姿は何とも云えず凛々しくさえ感じます!

こういったボール遊びの一連の動作は、犬の持つ本能的な物欲や持来欲を育てながら、ボール遊びを通して人と一緒に作業する楽しさを教える事が出来ます。

服従訓練やドッグスポーツにおいてもボールを使ってトレーニングすることが多く、ボール遊びを通して作業することの楽しさや充実感、達成感を教えます。

 

基本的なドッグトレーニングの一つに「ボールタグ」を使ったトレーニングがあります。ボールタグを使って犬の持つ本能的な「物欲」や「持来欲」を高めながらハンドラーと一緒に作業することの楽しさを教えることで”作業欲”を引き出すトレーニングです。

 

ボールタグはテニスボールや野球のボールに引っ張るための紐(ハンドル)が付いたおもちゃです。

ハンドル部分はフリース生地やバンジータイプのナイロン生地のものがありますが、よく見かけるのはナイロン製のロープにボールを取り付けることで女性でも遠くに飛ばせるように工夫されたボールタグです。

ボール自体は柔らかく事故(間違って人や物にあたって怪我したり、壊したりする事)の少ないテニスボールを取り付けてあるものが多いのですが、噛みの強い犬やより遠くへ投げるために硬いゴム製のボールを取り付けてあるものもあります。

 

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ボールタグの遊び方を簡単に紹介します。

 

ステップ1:

犬は最初から投げたボールを追いかけ、咥えて持ってくることができる訳ではありません。最初はボール自体に興味を持ってもらう必要があります。ハンドルを手に持ってボールを動かしながら犬を遊びに誘ってください。

動くボールに興味を示し、追いかけたり、噛んだり、引っ張ったりしたら声をかけてください。「持って!」や「取って!」と云ったコマンド(命令)でなくても構いません。「そう!そう!」とか「すごい!すごい!」と明るく盛り上げるように声をかけてください。

 

ステップ2:

手元のボールタグを追いかけたり、咥えたり、引っ張ったり出来るようになったらボールタグを近い場所に投げてください。投げたボールを追いかけ、咥えたらすかさずハンドルを握って引っ張り遊びをします。追いかけ始めから引っ張り遊びまで終始明るく声をかけて盛り上げます。

最初からボールが弾むように高い位置から投げないでください。最初は犬の目線より下の位置でボールを転がしてください。

引っ張り遊びする際には、力まかせに引っ張ることなく最初は軽く引っ張ります。犬が引っ張り返すことができるようにすることが大事です。遊びを理解するまでは引っ張り返したら最後は犬にボールを譲ってあげてください。

ボールを追いかけて咥えてどこかに持ち去ろうとする場合には、ハンドルにさらに長い紐をつけてその紐を手に持っていてください。ボールを咥えたら紐を手繰り寄せながら引っ張り遊びをしてください。

 

ステップ3:

ボールタグでの引っ張り遊びが理解できたら、徐々にボールを遠くに投げてください。ボールを追いかけて咥えたら「おいで!」やワンちゃんの名前で呼び戻します。犬が戻ってきたらハンドルを持って引っ張り遊びしてあげてください。引っ張り遊びすることで、ボールを持って帰ったら楽しい遊びがあることを教えます。

引っ張り遊びした後は冷静にボールを出させます。こちらが引っ張り返すことを止めることで咥えたボールを離す事を促します。同時に静かに落ち着いた声で「出して!」、「ちょうだい!」と声をかけます。犬が咥えたボールを離したらクリッカーを打ったり、大きな声で良く褒めてあげてください。

引っ張り遊びが大好きでなかなかボールを出さないからと、大きな声で怒鳴る様に「ダセ!」と命じたり、力任せにボールを奪い取らないように注意してください。そうすることでボール遊びがつまらない遊びと理解したり、ボールの奪い合いのパワーゲームだと理解されないように注意してください。

参照:「第3話 気持ち良く出す!」

 

トレーニングポイント:

ボールの大きさや素材は犬の好みに併せてください。最初は柔らかめのテニスボール素材が良いと思います。噛みの強い犬の場合、柔らかいテニスボールを壊してしまう場合がありますが、硬いゴム製のボールは耐久性は優れていますが、犬歯を摩耗する場合もあるので注意してください。

ボールには”ピーピー”と音の出るボールもあります。ボール自体に興味が薄い場合やボール遊びに誘うには音の出るボールは有効です。しかし、ボールを噛むことで音が出る事を知るとボールを出したがらないワンちゃんも多いようです(苦笑)

最初は犬が落ち着ける環境(自宅や室内)でトレーニングしてください。最初から公園やドッグランなど、誘惑の多い環境ではトレーニングしないでください。

屋外でボール遊びする場合には足場や周りにに注意してください。硬い地面で高くバウンドしたボールをジャンプキャッチして怪我したり、藪の中に入ったボールを追いかけて怪我をする恐れがありますので、十分に注意してください。

1回のトレーニングは5分程度の短い時間で集中して行います。お互いに「もう少し遊びたい」と思える時間で止めることが次への意欲につながります。

一緒に楽しみならトレーニングしてください。声をかけたり、焦らしたりしながら互いに楽しくプレイすることが重要です!

 

ボール遊びを教える際に、最初から紐なしの普通のテニスボールで教える方もいらっしゃいます。犬によってはボールを追いかけて上手に咥えて持って戻ってくるワンちゃんもいますが、多くはそのまま咥えて噛んで遊んだり、飼い主さんが取りに来るのをじっと待つワンちゃんが多いようです。ボールを咥えて戻って来る楽しさを教えるためにも紐付きのボールタグで引っ張り遊び(タグプレイ)する楽しさを是非とも教えてください。ボールタグでのボール遊びできるようになれば、紐なしのボールでもちゃんと咥えて戻って来ます!

 

ボールタグを使った遊びは、犬の持つ本能的な物欲や持来欲を育てながら、ボール遊びを通して人と一緒に作業する楽しさを教える事が出来るトレーニングです。ぜひ一度お試しください!

暑い夏もようやく終わり、少しづつ過ごし易い季節になってきました。アジリティやディスクなどのドッグスポーツの大会も秋から本格的なシーズン幕開けとなり、ドッグスポーツ愛好者の皆さんにとってはワクワク気分な毎日かと思います。

先日、日頃愛読しているブログで新しいドッグスポーツが紹介されている記事を見つけました。

そのドッグスポーツは、ドッグアジリティとドッグディスクを一度に楽しめるもので、この春から北米を中心に競技のレッスンや競技会が開催されているそうです。

このスポーツを提案した Up Dog Challenge(UDC) はフロリダ在住のディスク愛好者とアジリティ愛好者の方、数人で創設されたそうです。

創設の趣旨としては、アジリティに比べて愛好者の少ないディスク愛好者を増やしていきたいというものなのですが、より幅広く、多くの愛犬家が手軽に楽しめるドッグスポーツを提案したいと云う想いで競技ルールを作っています。

人も犬も高い運動能力や技術を必要とすることなく、誰しもが簡単にチャレンジでき、勝ち負けを競い合う事よりも自己ベストを更新することを目的としていくつかの競技が提案されています。

 

Frizgility(フリジリティ)

ハードルとトンネルだけの簡単なアジリティコースを走ってディスクキャッチするもので、障害のクリアとディスクキャッチでポイントが加算されるという簡単な競技です。


 

障害もハードルとトンネルだけでディスクもより遠くに投げる必要もなく、バウンドキャッチしても得点されるので、アジリティ初心者でもディスク初心者でも簡単にチャレンジできそうです。

さっそくチャレンジしてみました!


 

マオは現役のアジリティドッグですがディスク競技の経験はありませんので、普段使っているディスクタイプの”トリーツポケットディスクタグ”でチャレンジしてみました。

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投げ手が下手なので動画を撮影する前に2~3回ディスクキャッチだけの練習をして本番に臨みましたが意外と簡単にできました!

ルールをしっかり確認していなかったので何ポイント獲得できたかは不明ですが、これだとより多くの人と犬達が手軽に楽しめるスポーツだと実感できました!

 

Pullagility(プラージリティ)

ディスクの代わりに ”PULLER(プラー)” を使ってみました!



 

ジーニーは8歳になるシニアドッグですが以前はアジリティドッグとして活躍していました。マオ同様にディスク経験もないので彼が大好きなプラーを使ってチャレンジしました。

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ジーニーもマオも普段からトレーニングアイテムとして色んなおもちゃを使って遊んでいますが、アジリティ障害と組み合わされたこの競技では、普段以上に意欲的な動きをみせていました。

日本においてもドッグアジリティやドッグディスクなどのドッグスポーツが楽しまれるようになって10年以上が経ちます。競技レベルも年々向上し、近年では世界を舞台に多くのペアが活躍されています。

 

一方で「人も犬もより高度な技術や高い身体能力が必要では?」と云う見方をされる方も少なくなく、初心者には敷居が高いと感じられる方も多いようです。

今回ご紹介した Frizgility や Pullagility に限らずアジリティ競技やディスク競技もより多くの人が手軽に始められるスポーツです。私自身も最初はしつけ教室で”スワレ”や”マテ”を教わりながら”ジャンプ”や”トンネル”のアジリティを教わりました!

しつけ同様にドッグスポーツもやり始めればとても簡単でどんな人でも犬でも楽しむことができます。皆さんもこの秋、是非一度ドッグスポーツにチャレンジしてみたはいかがでしょうか!?

 

つづく・・・

梅雨時期の天気予報は外れることが多く、先週も心配された台風8号は私の住む地域ではその影響はほとんどありませんでした。しかし、各地で台風による大雨等で大きな被害を受けた方々も沢山いらっしゃるかと思います。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

 

先週末は久びりに時間ができたのでアジリティトレーニングに行ってきました。

最初にウォーミングアップを兼ねて何パターンかのグリッドジャンプを行います。ハードルの距離やバーの高さ、角度を変えながら “recall” → “send” → “runwith” の順に3回づつ走らせます。

動かずにいればそんなに蒸し暑さは感じないのですが体を動かすとすぐに汗をかきます。曇り空とは云え蒸し暑い中でのトレーニングでは人も犬もこまめに水分補給しながら休むことが大事です。

私の場合、1回のトレーニングを5分程度と決めて休むことにしています。「5分間トレーニング」で人も犬も集中してトレーニングするように心がけています。#私の体力・集中力が5分間しか持たないと云う話もありますが!?(苦笑)

 

次に10障害程度のジャンピングシークエンスを組んでハンドリング練習します。

最初は”リアクロス”や”送り出し”主体に障害への狙いの強化と走りの伸びを出す練習を行い、次にタイトに旋回するためのハンドリングを練習します。

コースシークエンスに応じて、伸びのある走りとタイトな走りを上手にハンドリングできるようにしたいのですが、なかなか思うようには走ってくれません(^^;)

上手くなるには繰り返し練習する必要があるのですが、いかんせん蒸し暑い中でのトレーニングですので、そう何度も何度も走らせるわけにはいきません。

 

そんな時、犬達にも協力してもらいながら効率良くトレーニングするためにモチベーターとなるおもちゃを使い分けながらトレーニングしています。

走りの伸びを出したい場合には、ゴール地点に大好きなタグを置いたり、投げたりすることで犬にゴールポイントを教えます。グリッドジャンプ同様に”recall” → “send” → “runwith”の順でトレーニングすることでより速くゴールポイントまで駆け抜けさせることを教えます。

タイトに旋回させたり、ハンドラーの求める走行ラインに犬をより速く誘導する場合には、犬が旋回動作に入ると同時にタグを使って引き寄せます。最初は引き寄せるだけでタグプレイして遊びます。十分に引き寄せることができるようになったら、狙うべき次の障害へと誘導していきます。

 

私の場合、ハードルシークエンスでは主にバータグやフリースタグをよく使います。障害の間を抜いたり、障害を旋回した後に走行ラインにより速く誘導するために手に持ち易く、手元でタグプレイしやすいバータイプやフリースタイプのタグをモチベーターとして使っています。

バータグ

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フリースタグ

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ウィーブポール(スラローム)の練習やグリッドジャンプ、ハードルのタイトターンの練習の際には、ターゲットとしてタグを置いたり、投げたりするのでボールタグやある程度重さのあるバータグなどを使っています。

ボールタグ

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マオとジーニーでは多少おもちゃの好みが違います。マオの場合、どちらかと云うとボールタグが好きで特にピーピーと音のなるボールタグは大好きです。

ジーニーの場合はフリースタグが好きです。私との引っ張り遊びが大好きなので必ずフリースタグの真ん中を咥えて私に引っ張れと持ってきます。ピーピーと音の出るボールタグでも良いのですが、最初はボールを咥えるのですが、私の前に来るとあえてボールを離してタグの真ん中を咥えなおしてタグプレイを催促します! 彼なりに拘りがあるようです(笑)

 

コンタクト障害のトレーニングは、ドッグウォーク、Aフレーム、シーソー毎に”より速く”、”より確実にコンタクトオンさせる”ことをテーマに練習しています。

コンタクト障害のトレーニングにおいてもジャンピングシークエンス同様にモチベーターとなるおもちゃを使い分けながら犬達に協力してもらいながらトレーニングしています。

スピードアップのためにコンタクト障害のエンドポイントに大好きなおもちゃを置いたりしますが、この時はマオ、ジーニー、それぞれが最も好きなおもちゃを使っています。

 

マオの場合はリアルファーのトリーツポーチタグがお気に入りです。タグの大きさもドッグウォークやAフレームの練習ではやや大きめのタグで間口の広いものを使いますが、シーソーの場合は小ぶりのタグを使っています。

トリーツポーチタグ

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ジーニーの場合は、フリースタグかボールタグを使います。トリーツポーチタグも嫌いではないのですが、ジーニーの場合、おやつは眼中になくひたすらタグプレイすることだけにモチベーションアップしているようです!

 

マオもジーニーも普段のタグプレイとは違い、アジリティトレーニング中のタグプレイはタグそのものやプレイに対する執着心が高くなりますので、ご褒美(報酬)としてのタグプレイを楽しんだ後はハンドラーの指示で「気持ち良く出す!」事を注意しています。

普段以上の強い噛みでタグを咥え、引っ張りますので、ハンドラーもかなり体力を使いますし、オモチャが破けてしまう事もあります。時には手や腕に犬歯があたったり、強い引きで肘や肩に大きな負担がかかりますので特に注意が必要です。

私の場合、トリーツポーチタグやバータグ、ファータグではバンジータイプのタグを使うことで肘や肩への負担を減らしています。フリースタグの場合は必ず両手でタグの端を持ってタグプレイするようにしています。

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久しぶりにじっくり時間をかけてトレーニングできた週末でしたが、やっぱり蒸し暑い中でのトレーニングはいつも以上に体力を消耗します。

いつもそうでなんですが、週末のトレーニングはどうしてもあれもこれもとやり過ぎてしまいます。トレーニングポイントを絞って短時間で効率良くトレーニングすることを心がけています!

皆様もくれぐれもやり過ぎには注意して夏場のドッグトレーニングを楽しんでください!

 

つづく・・・

 

 

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