2016年7月18日、大阪市福島区のワンユニティさんにて「ワンちゃんとの遊び方教室 -第1回-」を開催しました。
今年2月にオープンしたワンユニティさんでは、犬の幼稚園をはじめ全面人工芝のアジリティフィールドと会員制ドッグランを運営されており、毎日多くのワンちゃんたちが施設を利用しています。
ワンユニティさんを訪れるワンちゃんの中には、家では楽しく遊べるのに外では飼い主さんと上手に遊べないワンちゃんや、折角全面人工芝のドッグランに来ても遊び方が判らない飼い主さんも少なくないそうで、もっと上手にワンちゃんと遊びたいと云ったお話しを良く耳にするそうです。
ご存知のようにイードッグラーニングは、ドッグスポーツやドッグトレーニングを通じてワンちゃんとの絆を深めて欲しいと云う想いで、世界中から厳選したおもちゃをネット販売しています。
イードッグラーニングにおいても、”ワンちゃんと楽しく遊ぶためのおもちゃを探してほしい!”と云ったご相談や、”ドッグアジリティやドッグトレーニングでワンちゃんの意欲を引き出したり、高めたりするためのおもちゃは無いか!?”と云ったご相談が数多く寄せられます。
イードッグラーニングでは当初より取り扱っているおもちゃの遊び方(使い方)をご紹介させていただいたり、「犬と遊ぼう!」と云うテーマで記事を投稿しておりましたが、今回ワンユニティさんと共催で実際に参加者を募ってワンちゃんとの遊び方をテーマにした教室を開催させていただくことになりました。
7月の三連休最後の18日に開催した第一回目の教室には、午前と午後で総勢17名の飼い主さんとワンちゃんに参加していただきました。
当初は、”おそらく梅雨明け前だろう!?”と予想し、屋内での座学と屋外での実技を行う予定にしていたのですが、我々の予想もむなしく三連休の初日に関西地区が梅雨明けし、18日当日は気温30度以上で風もない蒸し暑いお天気となってしまい、泣く泣く屋外での実技は断念しました(^^;)
ワンちゃんとの遊び方教室においては、以前からご紹介している「犬と遊ぶレッスンテクニック」をベースに、ワンちゃんとの遊び方を通じてそれぞれの飼い主さんとそのワンちゃんのより良い関係性を構築する事を目的としています。
座学オンリーとなってしまった第一回目の今回は、参加された皆さんと一緒に今現在のワンちゃんとの遊びやその遊びに対する悩み、遊び方の問題、遊びの必要性について考えることにしました。
最初に今回参加いただいた皆さんに「今現在どんな遊びをしていますか?」とお聞きしました。
☆ ボールやおもちゃを投げて持ってくる遊び
☆ おもちゃを使って引っ張りっこする遊び
と答えられた方が多く、大半の方が ”家の中でこういった遊びを楽しんでいる!”と云う事でした。
次にワンちゃんとの遊びについて何か悩みがないかお聞きしたところ、以下のようなお悩みをお聞きすることができました。
☆ 家の中では遊ぶけど外ではまわりに気を取られて飼い主と遊ぼうとしない
☆ 他の犬や同居犬など犬同士では遊ぶけど飼い主とは遊ぼうとしない
☆ ボールを投げてあげると喜んで追いかけていくが、ボールを咥えたまま呼んでも戻って来ない
☆ どんなふうに遊んでやれば良いのかが良く判らない。
また、ドッグアジリティなどのドッグスポーツを楽しまれている方や作業犬としてトレーニングされている方も参加されており、遊びを通して以下のような要望をお聞きすることができました。
☆ アジリティをやっているがあまり意欲的ではないので練習に遊びを取り入れる事でもっと意欲的に取り組むようにしたい
☆ 作業においてあまり集中力が続かないので遊びを通して作業に対する集中力を持続させたい
「第29話 犬と遊ぼう!(その1)遊びと関係性」の中でも申し上げましたが、犬と遊ぶと云うは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第でワンちゃんの意欲や飼い主さんとの関係性にも大きな影響を与えていると思います。
次に飼い主さん自身がワンちゃんとの遊びを楽しいと思ってらっしゃるかどうかをお聞きしました。
飼い主さん自身がワンちゃんとの遊びが楽しくて積極的に遊びに誘われる方はすくなく、どちらかと云うと「家の中でワンちゃんがおもちゃやボールを持って来た時に遊んであげる」など、ワンちゃんが催促した際に遊んであげる方が多かったようです。
私自身もそうですが、遊びが楽しくて積極的にワンちゃんを遊びに誘うと云うよりは、忙しくて構ってやれない時やトレーニングにおける報酬として遊んであげる場合が多いのではないかと思います。
そんな飼い主さんとの遊びをとても好きでエンドレスで遊ぶワンちゃんもいれば、ワンちゃんから誘っておきながら1~2回遊ぶとすぐに飽きてしまうワンちゃんもいます。
ワンちゃんにとっての”遊び”とはどういう意味を持っているのでしょうか!?
ご存知のようにワンちゃんはひとり遊びもすれば犬同士とも遊びます。また人や他の動物など異種とも遊ぶ事が知られています。
ワンちゃんは本能的に遊ぶ事を必要とし、遊びを通じて犬同士や人と間でルールやマナーを学んでいると考えられています。
また、ワンちゃんにはちゃんと遊ぶ理由があり、「犬と遊ぶレッスンテクニック」の本には以下のようにその理由が紹介されています。
犬が遊ぶ3つの理由:
☆ 過剰なエネルギーを放出するため
☆ 将来必要な技を磨くため(狩猟など)
☆ 覚醒のため(テンションが高まること)
それぞれのワンちゃんで個体差はあるかも知れませんが、多くのワンちゃんが遊びを必要とし、それには理由があると云う事です。
つまり、ワンちゃんにとって楽しい遊びとは以下のような遊びになるのでないかと考えられます。
☆ ストレスやフラストレーションを発散できる遊び
☆ 本能を刺激する遊び
☆ 感情が盛り上がる遊び
また、私たち飼い主にとって遊びの必要性を考えてみると以下のような事が考えられます。
☆ ワンちゃんとのコミュニケーションツールとしての遊び
☆ ワンちゃんの健康状態を確認するための遊び
☆ ワンちゃんとの絆を深めるための遊び
本能的に遊びを必要とするワンちゃんに対して、遊びを通じてルールやマナーを教え、動きや立ち振る舞いをみて健康状態を確認し、共に楽しむことで互いに絆を深めることが必要なのかも知れません。
第一回目は残念ながら座学のみとなってしまいましたが、次回以降は実際に色んなワンちゃんとの遊びを観察し、その上で必要あれば遊び方を改善していくことで、ワンちゃんにとっても飼い主さんにとっても遊びを楽しみながらより良い関係性を築いていただければと考えております。
お知らせになりますが、ワンユニティさんでの「ワンちゃんとの遊び方教室 第2回」は、2016年9月19日(月)に開催させていただく事になりました。時期的には大分涼しくなると予想されますので、今回こそは座学だけでなく実技を中心に実施する予定にしております。
ご興味のある方は是非ともご参加ください。
つづく