2015年5月15日(金)~17日(日)まで、オランダのエルメロ(Ermelo)にある「National Hippic Center(KNHS)」にて、「2015 World Agility Open Championships」が開催され、2015WAO日本代表チームのチームマネージャーとして大会に参加してきました。
(*)World Agility Open Championships 大会についてはこちらをご覧ください。
今年は日本を含む世界33の国と地域から387ペア(日本代表12ペア)が参加し、15日(金)~17日(日)まで三日間に渡って大会が行われました。
(*)2015WAO大会報告1 2015WAO大会報告2 2015WAO大会報告3
私自身は WAO の日本代表選考会となるJapan Open Agility Championships 大会の実行委員会を WAO の第一回大会が開催された2011年からお手伝いしているのですが、WAO 大会に参加するのは今回が初めてでした。
また、チームマネージャーとしての参加でしたので、選手とは別にマネージャーミーティングに参加したり、当日のコース図の配布や競技スケジュールの確認、日本代表ペアの競技サポート等と忙しい三日間になりました。
本大会は屋内リングが2つ、屋外リングが1つの3リングで行われますが、どのリングも選手のウォームアップエリア、入退場エリア、観戦エリアが用意されており、チームマネージャーとして競技毎に日本選手と一緒にウォームアップエリアや入退場エリアで日本選手をはじめ参加した世界のアジリティペアの競技の一部始終を観戦することができました。
世界中のトップチームが集まったWAO大会においては、コース攻略法や多彩なハンドリングテクニックには目を見張るものがありました。
WAOにおいては、個人ペンタスロンをはじめバイアスロンやゲームズ等、予選ラウンドを通して複数の競技の総合成績で世界チャンピョンを競いますので、予選ラウンドから無理はできないし、かといって手堅く走るだけでは強豪ペアがひしめく中では上位進出は難しくなります。
まして、大会三日間で個人戦だけでも9走、チーム戦5走のタフな競技会ですので、互いに心身のケアを行いながら集中した走りをするのはコース中心のアジリティトレーニングだけではなかなか難しいものがあると感じます。
今回チームマネージャーとしてリングサイドで各ペアのウォームアップから入退場の所作、走り終えた後のフォローアップをしっかり見ることができました。
トレーニングエリアを除けは、ウォームアップエリアにはハードルが一台だけ設置されていて、練習時間も1分程度と短い時間が与えられています。ほとんどのペアがボールタグやフリースタグ、ファータグやバータグなどを使ってタグプレイをしながら障害(作業)に対する集中力を高めていました。
出走前の入場エリア(スタンバイエリア)においては、ウォームアップエリアとは逆に互いに落ち着きを保つように心掛けているペアが多く、普段の何気ない所作の中でリラックスすることに集中していました。中には脚側停座や伏臥(臥せ)等のオビディエンス作業をしたり、トリックプレイをしながら互いに落ち着きと集中力を維持する選手もいました。
走り終えた後は、多くの選手がウォームアップエリアで使っていたタグ(おもちゃ)で真剣に遊んでいました。結果がどうであれ互いにベストを尽くして走り終えたことに対して報酬として大好きなおもちゃで真剣に遊んであげることで互いの次の競技へのモチベーションに繋げているようでした。
また、おもちゃで遊んだ後にパートナーである犬の体をストレッチをするペアもいました。本格的なマッサージと云うよりは、前脚や後脚を中心に肩甲骨や股関節のストレッチをしながらクールダウンさせているようでした。
ドッグアジリティに限らずドッグスポーツを楽しむ上では、個々の競技におけるトレーニングはもちろんのこと、普段のパートナーとの生活において意欲と集中力を高めながら気持ちのオン・オフを作ることがより大きな緊張となる世界大会でペアの実力を発揮する上とても大事な事で有ることを再認識させられました。
2016年のWAO大会はアジリティ発祥の地イギリスにて開催されます。
本大会への参加は、Japan Open Agility Championships(JOAC) 大会にて日本代表ペアが選出されます。JOACは、2011年から開催されているドッグアジリティ競技会で、国内でドッグアジリティを楽しんでいる愛好者の手によって開催されている競技会です。
この競技会においては、プロインストラクターやアマチュアハンドラー、所属する競技団体、血統書の有無、犬種等に関わらず18ヶ月以上の健康な犬であれば誰でも参加できるオープンなドッグアジリティ競技会となっています。
イードッグラーニングは Japan Open Agility Championships を応援しています。
つづく・・・