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マガジン

ちょうど熊本地震から5ヶ月目となる2016年9月14日、未だ地震の爪痕が多く残る熊本県西原村の「阿蘇マロンの樹」で、AINS 阿蘇犬猫支援隊主催による「仮設住宅でのペットとの暮らし方手引書 読み合わせ会」に参加させていただきました。

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参加者は、AINS の水田代表と AINS の活動に賛同し、今回の手引書作成に尽力された方をはじめ、日頃から AINS にてボランティア活動をされているトリマーメンバーの方々、熊本県内で犬猫の保護活動をされている方や益城町で被災ペットのサポートをされている団体の代表の方、ご自身も被災され近々みなし仮設への入居を控えている方など総勢20名程です。

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読み合わせ会では、熊本地震で被災されたペットの飼い主様向けに仮設住宅への入居、入居後の仮設住宅でのペットとの暮らし方について書かれた手引書について、実演や参加者とのディスカッションを交えながら詳しく説明していただきました。

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今回作成された手引書においては、震災前 → 震災 → 一時避難 → 仮設住宅へと大きく変わる環境の変化に対して、被災された飼い主様はもとよりペットたちもできるだけストレスをかけずにスムーズに新しい環境に適応できるように配慮されています。

今回の読み合わせ会においては、AINS はもとより参加された方が、被災された方々に手引書を配布しながら気軽に相談に乗っていただけるような支援の輪を作っていきたいと云う事でした。

また、AINS においては今後も手引書のバージョンアップを行いながら、実際の仮設住宅内でのご相談会や楽しい暮らし方のイベント等の開催を計画されているそうです。 
 

最後になりましたが、「仮設住宅でのペットとの暮らし方手引書」や「読み合わせ会」については「AINS 阿蘇犬猫支援隊」までお問合せください。

第29話より”犬と遊ぼう!”をテーマに連載を始めましたが、3回目となる今回は具体的にどんな遊びをしたら良いのかについて考えてみたいと思います。

”犬と遊ぶ”と一言で云っても色んな遊びがあります。

ドッグランなどでは飼い主とワンちゃんが追いかけっこしたり、飼い主が投げたボールをワンちゃん一生懸命追いかけて遊んでいる姿をよく目にします。

飼い主さんとワンちゃんが楽しそうに遊んでいる姿を目にするとなんだかほっこりした気持ちになります。

これまでも何度がご紹介しましたが、我が家の愛犬達はどの子も遊ぶ事が大好きです。

追いかけっこやボール遊び、色んなおもちゃを使った引っ張りっこ・・・etc、遊んでくれるならなんでも来い!?と云った感じでとにかく良く遊んでくれます。

そんな我が家の犬達ですが、彼らとの遊びの基礎となるのは何と云っても ”タグプレイ” です。フリースを三つ編みしたものや紐のついたボール、毛皮のタグなど、トレーニングシーンに併せて使い分けながら彼らと引っ張りっこして遊びます。ドッグアジリティ競技会の出走前後にはリードを使ってタグプレイしながら互いの気持ちを作ったりして遊んでいます。

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タグプレイは、遊び手である人との関係性を作ったり、今現在のワンちゃんとの関係性を確認する上でもとても重要な遊びだと考えいます。

タグプレイを通して、ワンちゃんの遊びに対する本能的な欲求を刺激し、人と遊ぶ事に対する楽しさと遊び(ゲーム)のルールを理解し、人に対する信頼を育てることが可能です。

我が家の犬に限らず、ドッグアジリティやフリスビー、フライボールやオビディエンスなどのドッグスポーツを楽しんでいる多くのペアもタグプレイを遊びの基本とし、日々、この遊びを楽しみながらトレーニングしています。

そこで今回は、前回もご紹介した「犬と遊ぶレッスンテクニック」(以下、参考書と表記させていただきます)を参考にしながら、タグプレイについて考えてみたいと思います。

「うちの犬はおもちゃに興味がない」、「どんな遊びもすぐに飽きちゃう」とお悩みの方もタグプレイはワンちゃんにとっては本能的な欲求を刺激する遊びですので、正しく遊んであげればどんなワンちゃんでも楽しく遊ぶことができます。

またしても前置きが長くなってしまいました・・・反省)

タグプレイの遊び方:

飼い主の中には、「これまで一度もタグプレイをして遊んだことが無い」と云った方や「タグプレイして遊びたいけどうまく遊べない」と云う方も結構多いかと思います。

そう云った方は、まずはこの参考書に遊び方が詳しく説明してありますので、そちらを参考にして遊んでみてください。

また、この参考書には遊びを教える上でのポイントや注意点についても詳しく書かれていますので、既にタグプレイを楽しんでいる方も今一度参考書に書かれている遊び方をやってみることをおすすめします。ちょっとした変化でさらに遊びが楽しくなります。

私自身もこれまでの経験からタグプレイをお互いに楽しむ上でいくつかのポイントがあるかと思っています。

遊びへの誘い方:

子犬や若いワンちゃんであれば好奇心も旺盛で本能的な刺激を求める毎日ですので遊びへの誘いもそんなに悩むことは無いかと思います。しかし、これまでの生活で引っ張りっこ遊びをしたことがないワンちゃんは、いざ”遊ぼうよ!”と誘ってもなかなか思うようには応じてくれません。

特に引っ張り遊びに関しては、これまでの生活においてママの大切なバッグやパパの靴下を勝手に咥えてはボロボロにして怒られてきましたので、そう簡単には誘いに乗ってくれないかも知れません。

まずはワンちゃんの好きなおもちゃや興味を引きそうなおもちゃを使って猫じゃらしみたいな感じで誘ってみてください。強制的に遊びに誘うのではなく、「ねぇ、ねぇ、あそぼうよ!」と云った軽い感じで誘ってみてください。ボールなどの紐が付いていないおもちゃであれば紐を付けておいてください。

おもちゃの選び方:

おやつは好きだけどおもちゃには興味がないと云うワンちゃんの場合には、トリーツポーチタグなどのおやつを入れることができるおもちゃを使って誘っても良いかもしれません。


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トリーツポーチタグの使い方については、「トリーツポーチタグを使ったタグプレイ」を参考にしてみてください。

 

追いかけっこが好きなワンちゃんであれば、チェイサータグを使ったチェイサーゲームから始めても良いかも知れません。


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チェイサーゲームについては、「チェイサーゲーム(追いかけっこ)のご紹介」を参考にしてみてください。

 

ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーに代表されるレトリーブドッグの中には、なによりペットボトルが大好きなワンちゃんがいます。そんなワンちゃんとタグプレイする場合には、大好きなペットボトルを使ってタグプレイを楽しむことができます。

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ペットボトルを使ったタグプレイについては、「ペットボトルを使ったタグプレイ」を参考にしてみてください。

 

ワンちゃんによってはおもちゃに対するこだわりがあるワンちゃんもいます。ファータイプが好きなワンちゃんもいれば、フリースタイプやボールタイプのワンちゃんもいます。それぞれのワンちゃんの好みに併せて使用するおもちゃを選んでみてください。

 

遊びの手順とポイント:

実際の遊び方については、参考書に遊びの手順とポイントが記載されていますので、そちらの手順に従って遊んでみてください。

遊びのポイントとしては、参考書にも記載されていますが、おもちゃの”奪い合い”をするのではなくあくま”でつかみ合い”のゲームであることを互いに理解することだと思います。

私自身のこれまでの経験でも、ワンちゃんと楽しくタグプレイが出来ないていないペアの多くはお互いに力任せにおもちゃを奪い合っているように感じます。

飼い主がおもちゃを奪い取ってしまうとワンちゃんはこの遊びにすぐに飽きてしまいますし、力の強いワンちゃんが女性の飼い主からおもちゃを奪い取った場合には、飼い主から遠く離れて奪い取ったおもちゃで一人遊びしています。

こうなってしまうとお互いにこのゲームがとてもつまらないゲームになってしまいますので注意してください。

タグプレイは人と犬との関係性を育む遊びの中で、基礎となる遊びだと考えています。最初からうまく遊べない場合があるかも知れませんが、根気よく、そして楽しく遊んであげることで、どんなワンちゃんでもタグプレイが大好きになると思っています。

 

余談になりますが、2月に来日されたアメリカの Anne Kajava さんのアジリティセミナーにおいても、Anne さんがセミナーを受講したワンちゃんと一緒に走るシーンがありました。

”初対面のワンちゃんとどうやって走るんだろう!?”と興味津々で見ていたところ、Anne さんはすぐに走りだすことはせずに、最初にそのワンちゃんとおもちゃを使って一緒にタグプレイをして楽しく遊びました。

すぐそばに飼い主もいらっしゃったのですが、ワンちゃんは Anneさんの誘いを心良く受け入れてとても楽しそうに遊んでいました。

その後、一緒にコースを走り始めたのですが、初対面のワンちゃんが Anne さんのハンドリングで見事にコースを駆け抜けてくれました。

また、3月に来日された Shauna Wenzel さんのオビディエンスセミナーにおいても、Shaunaさんがセミナーを受講した初対面のワンちゃんとタグプレイしただけで一緒に作業をしていました。

ワンちゃんから見れば、楽しくタグプレイできる相手であれば例えその相手が初対面でもその瞬間に信頼関係を結び、一緒にゲームを楽しんでくれているのではないかと考えます。

 

普段、追いかけっこやボール遊びを楽しんでいる方もタグプレイを遊びの一つとして取り入れてみてはいかがですか!?

きっと大好きなワンちゃんとの新たな関係性が育まれると思います。
つづく・・・
【関連記事】
第29話 犬と遊ぼう!(その1)遊びと関係性

去る2016年3月24日~27日、山梨県山中湖にある「ドッグリゾートWoof」にて「Shauna Wenzel Obedience Seminaer in Japan 2016」が開催されました。

このセミナーは FCI オビディエンスの現役の世界トップハンドラーであるドイツの Shauna Wenzel さんによる”オビディエンス競技を楽しむためのトレーニングセミナー”で今回日本で初めて開催されました。

 

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セミナー当日は世界トップハンドラーによる直接指導を求め日本全国から競技愛好者が世界遺産である富士の麓に集まりました。既にFCIオビディエンスを競技として楽しんでいる方々やこれからこの競技を楽しみたいと云う愛犬家の皆さん総勢157名(4日間の延べ参加者数)が参加しました。

 

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今回、このセミナーを企画し、事務局の中心メンバーとしてセミナーの準備、運営をされた山下光江んに今回のセミナーについてお話しを伺いました。

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山下光江さんはご自身も FCIオビディエンスの競技者で2014年、2015年のFCIオビディエンス世界大会に日本代表として参加された国内屈指のトップハンドラーです。

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-今回このセミナーを企画されたきっかけを教えてください

山下光江さん>

2014年、2015年の2度の世界大会に参加させていただいた中で、海外の選手のオビディエンス作業を見て私自身がもっと FCI オビディエンス競技を楽しむためのトレーニング方法について知りたいと思いました。

普段は国内で個人練習したり、同じ競技愛好者と一緒に合同練習をしているのですが、海外(特にヨーロッパ)の選手に比べ競技規定の理解やそれに伴う練習方法やトレーニングポイントが判らず、もっとこの競技を楽しむ上でのトレーニング方法を学びたいと思っていました。

そんな私の想いを世界大会で知り合った Shauna さんに相談したところ彼女が今回のセミナーを心良く引き受けてくれることになったんです。

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-今回のセミナーのテーマを教えてください

山下光江さん>

私と同じように今現在オビディエンス競技を楽しんでいる愛好者やオビディエンス競技に興味はあるけど具体的にどういったトレーニングをやれば良いか悩んでいる方、パートナーである愛犬ともっと色んなドッグスポーツにチャレンジしたいと思っている多くの方に世界トップハンドラーが実践しているオビディエンストレーングを紹介し、FCI オビディエンス競技についてより深く理解していただけるようなセミナーにしたいと思いました。

Shauna さん始めセミナー事務局メンバーとも話し合った結果、4日間とやや長丁場となってしまいましたが、この機会により多くの方にオビディエンス競技の理解を深め、この競技を楽しむためのトレーニング方法について時間の許す限り学んでいただきたいと思いました。

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-今回のセミナーを終えて山下さんご自身はどういった感想をお持ちですか?

山下光江さん>

講師のショーナさんはヨーロッパ各地でセミナーを開催されており、言語が違う国の競技者たちにご自身のお考えをお伝えるすることがとても上手な方だとお聞きしていたのですが、英語が不得意な私達にもとても丁寧に教えてくださいました。

実践セミナーでは、パートナードッグと一緒に参加された各ペアに対し、具体的なトレーニング方法を多数、的確にアドバイスしていただけたようです。

それから今回のセミナーに参加いただいた方々の質問をお聞きする中で「FCI オビディエンスがどういうものなのか!?」、「普段どのようなトレーニングをすれば良いのか!?」など、私と同じように迷いながらやってる方がとても多いのだと再認識しました。

また、競技テクニックだけでなく、この先トレーニングを進めていく上でツール(クリッカーなど)を増やしていくこととなど、多くの課題があることも判り、これからのトレーングの方向性がより具体的になりました。

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-今後のオビディエンスセミナーの企画、計画等はございますか?

山下光江さん>

今回のセミナーは色んな意味でチャレンジでした。実際にセミナーを開催するまでは不安も多く、準備も含めセミナー当日も色んな部分で多くの課題もあったように感じています。しかし、総勢157名の方にご参加いただいたことにひとまずは安心しております。

セミナーに参加いただいた皆様に心より感謝しております。

また、私のお願いを心良く引き受けてくださった Shauna さん、企画から準備、運営まで一緒になった昼夜を問わずサポートしてくれた事務局メンバーの方々にも心よりお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

次回の計画ですが、時期などについては今のところ未定ですが、次回ももっと沢山の方に楽しんでいただけるようなセミナーを開催したいと思っています。

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-山下ご自身の犬との出会い、飼育した犬達とのアクティビティを教えてください

山下光江さん>

15年前にボーダーコリーを飼いたくて子犬(ジャック)を迎えました。ジャックとはフリスビーやドッグアジリティを楽しみました。2007年にボーダーコリーのジェリーが家族に加わりました。ジェリーともアジリティやフライボール、ドッグダンス(フリースタイル)やオビディエンスと多くのドッグスポーツにチャレンジしています。

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-オビディエンス競技(トレーニング)を始めたきっかけは何ですか?

山下光江さん>

ジェリーは何に対してもとても前向きで積極的にチャレンジしてくれるボーダーコリーです。小さい頃から色んなドッグスポーツを彼と楽しんでいますが、より長く楽しめるドッグスポーツとしてオビディエンストレーニングを始めました。また、彼の作業に対する集中力や身体能力を存分に発揮する上でもオビディエンスがより彼の才能を活かせるのではないかと思って始めています。

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-オビディエンス競技(トレーニング)の醍醐味や楽しみは何ですか?

山下光江さん>

FCI オビディエンスはスピードも重視される競技なので、犬にとって思い切り走る楽しみがあります。そして静止の時の姿勢変化のトレーニングなどは家で毎日することができ、犬との生活の遊びの一つとして楽しんでいます。

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-オビディエンス競技(トレーニング)を通じて得たものは何ですか?

山下光江さん>

犬との関係性を常に良い状態にしておけること、またその確認ができることです。お互いの関係性が良くない状態でトレーニングすると、集中力はもとより作業がすぐに乱れてしまいます。お互いの気持ちが一つになっていることがこの競技ではとても大切なことだと感じています。

 

-山下さんの今後の夢は何ですか?

山下光江さん>

色んな国の選手とオビディエンスの競技を通じて、犬の事やトレーニングについて話をしてみたいです。犬やトレーニングに対する考え方はその国の歴史や今の情勢などをとても良く物語っているように思います。オビディエンス競技を通してより多くの海外の選手と交流する事が今後の夢です。

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今回、ご縁があってこのセミナーをサポートさせていただき、初日の座学と1日目の実技セミナーに参加させていただきました。まだ雪が残る富士の麓に日本全国から集まった FCI オビディエンス競技の愛好者の方々を前に ドイツからお越しの Shauna さんはとても丁寧で的確に指導されていました。

Shaunaさんの指導内容や参加された方々のトレーニングの様子を見ていると、パートナーである愛犬との関係性や基礎となるトレーニングは、ドッグアジリティ始め多くのドッグスポーツに共通するものであることを実感しました。

FCI オビディエンス競技はとても奥深いドッグスポーツですが、パートナーである愛犬と一緒にこのスポーツを楽しむ過程は、縁あって家族の一員として迎えた愛犬と共に幸せに日々を暮らすための多くの知恵やアイデアが盛り込まれたドッグスポーツではないかと思っています。

ご愛読いただいている皆様も、機会があればこのオビディエンス競技を楽しんでみたはいかがですか!?Love Bubble に包まれた生活が待っているかも知れません!

 

気が付けば3月も一週間過ぎてしまいました。ここ数日は日中の気温が20℃近くまで上がり春の陽気を思わせます。

私自身、2002年からドッグアジリティを楽しんでいますが、これまでに海外のインストラクターから直接指導を受けたことがなかったのですが、先月米国の Anne Kajava さん(アンさん)が来日され、グランドオープン前の「犬の幼稚園ワンユニティ」のフィールドにてプライベートレッスンを受ける機会に恵まれました。

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日曜日の早朝から会場となる大阪に移動し、日曜日の午後と翌月曜日の午前中に直接指導していただきました。

初日は、アンさんが用意したスタンダードアジリティコースを走り、現状の問題点やハンドリングについて沢山のアドバイスをいただきました。パートナーであるマオに対していち早く次の障害を指示するための手や足、肩や目線などの体の使い方や犬とハンドラーのポジショニングについて細部にわたって指導していただきました。

初日はとにかく冷たい風が吹く中でのレッスンでしたが、アンさんの指導はとても丁寧でなおかつ情熱的な指導で寒さも忘れてしまうくらいの熱いレッスンとなりました。

翌日はダブルボックスを使ったトレーニングシークエンス練習です。アンさんからはイギリスの Greg Derrett 氏の提唱するハンドリング理論について実際に走りながら理論的にかつ具体的に指導していただきました。

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Greg Derrett 氏の提唱するハンドリング理論はとてもシンプルなものだそうですが、実際にやってみると体の使い方や動き方、ポジショニングが細かく決められており、なかなか思うように走れませんでした。

特に減速と云う考え方はこれまで自分自身の中ではあまり意識してこなかった動きで、実際に加速と減速で犬に多くの事を伝えられることが解りました。

また、フロントクロスでのポジショニングやリアクロスでのプレッシャーポイントとハンドラーの走行ラインもとてもシンプルな考え方に基づいていて、改めてフロントクロスとリアクロスの重要性を再認識しました。

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Greg Derret 氏のハンドリング理論に限らず欧米のインストラクターの指導は、コーストレーニングだけでなく、グランドワークから基礎トレーニングにわたって細部にわたり一貫性を持ってトレーニングされていると感じています。また、パートナーとの関係性をとても大切にしており、パートナーにとってシンプルで判り易いトレーニングを心がけているようです。

今回は、限られた時間でのレッスンでしたが、アンさんは長旅の疲れも見せず、私達にとても丁寧に細部に渡って指導していただきました。この場を借りて心よりお礼申し上げます。

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また、今回のセミナーを企画いただき、なおかつグランドオープン前のまっさらなフィールドをご提供いただいた走らせて「犬の幼稚園ワンユニティ」さんにもお礼申し上げます。
つづく・・・

ワンちゃんを最初に家族に向かえた際、皆さん、何をご用意されますか?

多くの方は子犬を迎えるケースが多いかと思いますが、最近では保護された成犬のワンちゃんやある程度年齢を重ねたシニア犬を新たに家族に迎える方も増えてきたように思います。

いずれにしてもワンちゃんを初めて家族に向かれる際には、概ね以下のようなペット用品をご準備されるのではないでしょうか?

首輪にリード、フードとご飯を食べる際の食器、ワンちゃんが休むためのクレートやサークル、トイレのためのトイレシートやワンちゃんのためのおもちゃなど、ワンちゃんが生活する上で必要となる生活用品を真っ先にご用意されるのではないでしょうか。

これらの生活用品を準備した上でワンちゃんを家族として迎え、新しい生活がスタートします。

新しい生活がスタートすると、次に考えなければならないのが家庭の中での生活ルールや散歩や一緒にお出かけした際に必要となる社会性を身に付けるための社会化教育用です。

特に社会性がまだ身に付いていない子犬の場合には、これから10年以上生活を共にし、飼い主さんと共にワンちゃんが幸せに暮らしていくためには必ず何らかの社会化教育が必要になります。

ワンちゃんの社会化教育自体は、専門のドッグトレーナーさんに指導していただく方が多いかと思いますが、最近はしつけに関する色んな本やインターネット動画などを参考にしながら、飼い主さん自身が独自に社会化教育を実践される方も少なくないかと思います。

そんな時、必要になってくるのが社会化教育のためのトレーニング用品です。

トレーニング用品と云っても最近は色んなモノがあり、どれを用意したら良いのか悩んでしまいますが、ワンちゃんに対する社会化教育と云う意味では、”おやつ”、”トリーツポーチ”、”ロングリード”の3点を最初にご用意いただくのが良いかと思います。

ワンちゃんに対する社会化教育が進んでいる欧米では、大半の方がこれらのトレーニング用品を生活用品と一緒に購入されているようです。

おやつはワンちゃんへのご褒美であり、ワンちゃんと一緒にトレーニングする際のワンちゃん自身のモチベーターになります。ワンちゃんの好きなおやつであることは当然ですが、トレーニング内容によってはおやつを使い分ける場合もありますので、一つではなく複数のおやつ(当然どのおやつもワンちゃんが好きなモノでなければなりません)を用意されることをおすすめします。

また、これらのおやつはワンちゃんの好みに併せて一番好きなおやつ、二番目に好きなおやつ、三番目・・・と云った具合にランキングしておくとより効果的に使う事ができます。

ロングリードは長さが3m~10m程の長いリードで、呼び戻しのトレーニングに必要なります。社会化教育の第一歩となる「呼ばれたらちゃんと飼い主さんに戻ってくる」と云う事を教える際に使います。

欧米では犬を飼う際に普通のリード(長さ120~150cm)とロングリードも一緒に用意される方が多いのですが日本ではお持ちになっている方は少ないと思います。

ロングリードにも長さや素材などの違いによって色んな種類があります。どれを買えばよいのか悩んでしましますが、ここ数年多くの方が愛用されている「フレキシリード」と呼ばれる伸縮リードをロングリード代わりとして活用することも可能です。

ここまで話が長くなってしまいましたが、今回取り上げるのは「トリーツポーチ」です。

トリーツポーチもロングリード同様に欧米での利用率は高いのですが、日本では活用されている方が少ないように感じます。そこで今回はイードッグラーニングで販売している3タイプのトリーツポーチとその活用法をご紹介したいと思います。

 

マルチポケットタイプ:DG トレーニングトリーツポーチ


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トリーツポーチの多くは、シングルポケットなのですが、このマルチポケットタイプの「DG トレーニングトリーツポーチ」はポケット内部にもう一つ別のポケットがあり、二種類のおやつを収納できるようになっています。

ワンちゃんが大好きなおやつを二種類収納できることで、例えば”お座り”の練習を行う際に、座ると云う行動の理解を求める際に使うおやつと、座ると同時に座った状態でしばらく待つ事を教える際に使うおやつを変えることが可能です。

座って待つことを教える際に使用するおやつは、座った際に貰えるおやつよりランキング上位のおやつを使うことで、”座る”と云う行動と”座って待つ”と云う行動の違いをより理解し易くでき、座るだけでなく座って待つことに対するモチベーションを高めてあげることができます。

ワンちゃんの社会化教育(人も同じだと思いますが)においては、要求された行動に対してより深く理解し、即座に行動することが求められます。そのためには段階的なトレーニングが効果的です。まずは座ることを理解し、その後、座って待つことを理解し、最後にはどんな時や場所であっても、”座れ”と云う事は”座って待つ”と云うようにステップアップすることでより深く理解し、行動してもらう必要があります。

このようは同時にステップアップ的なトレーニングを行う際には、複数のおやつを使い分けた方が効果的な場合があり、マルチポケットタイプのトリーツポーチは大変便利です。

また、「DG トレーニングトリーツポーチ」においては、マジックテープ式のフロントポケットや小物を収容できるフック付きのサイドポケット、貴重品を収納できるジッパー式のポケットも付いていますので、ワンちゃんのお散歩やワンちゃんとのお出かけの際にも活用できるトリーツポーチです。

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普段の散歩やワンちゃんとのお出かけの際にも、飼い主さんと一緒に歩いたり、座って待ったり、伏せて待ったり、呼ばれたらちゃんと戻ってくることが出来なければ安心して外出することができません。

誘惑や刺激が多い屋外でワンちゃんが正しく行動できた場合には、すかさず褒めながらおやつを与える事でワンちゃんにとってのお散歩はとても楽しく、安心なものになります。

 

シングルポケットタイプ:DG T&T トリーツポーチ


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一般的なシングルポケットタイプのトリーツポーチです。「DG トレーニングトリーツポーチ」に比べてやや小ぶりですが、間口はマグネット式で開閉し易く、間口も広めに作ってあります。ポーチを付けてる人にもワンちゃんにも邪魔にならない小ぶりで使い易いのが特徴的です。

シングルポケットタイプのトリーツポーチは、複数のおやつを使うことなくより多くの回数を必要とするトレーニングにおすすめです。

人に付いて歩く脚側歩行のトレーニングやバランスボールを使ったヘルスケアトレーニングなど、ワンちゃんと一緒に動きながらおやつを与えたい場合などは、小ぶりのトリーツポーチの方が扱い易いかも知れません。

また、「DG T&T トリーツポーチ」もマジックテープ式のフロントポケットと貴重品を収納できるジッパー式のポケットも付いています。

 

特徴的なトリーツポーチ:クイックポケット

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クイックポケット」はドッグトレーナーさんが監修したトリーツポーチでポーチの開閉部が特徴的です。開閉部分が一般的なマグネットタイプではなく、金属のバネ式になっており、ポケットを開く際にはフックに指をかけて開きます。

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これは、トレーニングする際にマグネット式だとポーチの間口が勝手に開いておやつがこぼれ落ちたりしないように開閉部をより強固に作ってあります。それによっておやつ以外にもボール等のちょっと重たいものをトリーツポーチに入れても勝手に口が開いてこぼれ落ちることはありません。

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ポケット自体はシングルポケットですので、複数のおやつを使うことなくより多くの回数を必要とするトレーニングに向いています。

また、勝手に開いたりしませんので、しゃがむことの多い小型犬やワンちゃんと一緒に動く事の多い子犬とのトレーニング、オビディエンスやドッグアジリティなどおやつ以外にボールを使ったトレーニングなどにも活用できるトリーツポーチです。

ただ、開閉部分をより強固にしたために開けるのに多少のコツが必要です。女性の方にはやや硬すぎるかも知れません。実際に硬すぎて使いづらいと云ったご意見もいただいておりますので、この点については、強度を保ちながら誰でも簡単に開けることが出来るようにメーカーの方に改良をお願いしています。

 

今回ご紹介したトリーツポーチ以外にも沢山のトリーツポーチがあります。お近くのペット用品店やネットショップでも沢山のトリーツポーチが販売されていますので、それぞれのワンちゃんとのトレーニング内容や好みに併せてお選びいただけるかと思います。

 

社会化教育に限らずワンちゃんとのトレーニングにおいて、トリーツポーチは色んなシーンで活用できる必須アイテムだと思っています。ワンちゃんとのトレーニングを通して飼い主さんと今以上のよい関係性を作るためにも活用できるトレーニングアイテムではないでしょうか!?
 
この機会に、是非一度使ってみてはいかがでしょうか!?

 

つづく・・・

ドッグスポーツやドッグトレーニングにおいて、パートナーとなる愛犬との関係性はとても大切です。関係性が良ければ日々のトレーニングはもとより競技会においても結果だけに囚われることなく共に心から楽しむことができるように思いますし、関係性が悪ければドッグスポーツやドッグトレーニングに限らず普段の生活においても色んな問題行動の一つの要因になってしまう場合もあるようです。

そこで、今回から犬との関係性について少し考えてみたいと思います。

犬との関係性を意識する上で私個人が最も大切にしているのが ”犬達との遊び” です。ドッグアジリティやオビディエンストレーニングに限らず普段の散歩やバランスボール等を使ったボディケアにおいても常に犬達と遊びを意識して取り組むように心がけています。

犬と遊ぶと云うのは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第で人との関係性にも大きな影響を与えていると思っています。

大半の方は大好きなワンちゃんと上手に楽しく遊ぶ事がてきているかと思いますが、中にはなかなか思うようは遊びが出来ずに悩んでいらっしゃる方も少なくないかと思います。

そんな方におすすめしたいのが「犬と遊ぶレッスンテクニック」と云う本です。

この本では、「犬との遊び」をドッグトレーニングやワンちゃんとの絆を深めるためのツール(道具)として、その取り入れ方が細かく丁寧に紹介されています。犬との遊びで悩まれている方はもちろんのこと、ドッグスポーツやドッグトレーニングを楽しいでいらっしゃる方にもおすすめの一冊です。

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この本にも書かれていますが、犬は犬同士でも遊びますが、犬以外の種(つまり人とか)とも遊べるという動物の世界でも非常に稀な種だそうです。犬は他の種と遊ぶ事に関して素晴らしい学習能力をもっていて「遊ぶ」ということ自体に非常に楽しみを見つけている動物だそうです。つまり犬は元々から遊びのニーズを持っている動物だと云えると思います。

また、遊びは以下のような機能的な役割を果たしているそうです。

・体を鍛えるため
・社会性を培うため
・遊びの時に感じる興奮が欲しい
・ただ単に遊びのための遊び!(面白いから!)

これらの事からも、遊びは犬達にとって必要不可欠な行為であり、人との関係性を築く上でとても大切なことだと云えると思います。

警察犬や盲導犬に代表される作業犬やスポーツドッグに限らず普通の家庭で飼われている犬達にとっても犬同士の遊びだけでなく人と一緒に遊びながら体を鍛え、社会性を培い、ストレスをためることなく日々を楽しむために遊びが必要だと思います。

しつけを学ぶドッグスクールや個人のドッグトレーナーさんたちも、最初に飼い主と犬との遊び方を指導してくれます。例え問題行動を持った犬であっても本能的に遊びのニーズを持っていますので、遊びと云うツールを上手く使いながら問題解決に向けてトレーニングされています。

オビディエンスやドッグアジリティやフリスビー、ドッグダンスなどのドッグスポーツにおいても遊びはとても大切な作業です。時には遊びがハンドラーとの信頼関係を生み出し、時にはパフォーマンスに大きな影響を与えています。

犬の幼稚園などにおいても、必ず一日のうちに遊びの時間を設けています。犬同士で遊ぶ時間と人と遊ぶ時間を設けて犬や人に対する社会性を学ばせています。

イードッグラーニングで行っているバランスボール教室も犬達から見ればバランスボールを使った遊びのひとつに過ぎません。参加してくれている犬達はどの犬達も回を増すごとにバランスボールトレーニングを通して健康維持と飼い主さんとの新しい関係性を培っていることがよく判ります。
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「子犬の頃はよく遊んだけれど、最近は散歩するぐらいかな!?」とおっしゃる方も今一度、大切な愛犬とまじめに遊んでみてはいかがでしょうか!?

遊ぶためのおもちゃが必要であればイードッグラーニングのオンラインショップに魅力的なおもちゃを沢山取り揃えていますよ。世界中から厳選した沢山のおもちゃの中からワンちゃんが好きそうなおもちゃや遊びに併せてお気に入りをカチッとクリックしていただければと思います(笑)

犬は家畜化によって成熟しても幼さを残す「ネオテニー化」(幼形成熟)を遂げたと云われています。それは成犬でも子犬のように振る舞う要素を持つことを意味しており、遊び好きで好奇心いっぱい、社会的な探求心も旺盛であると云う事です。

「もう立派な成犬だから!」とか「もうすでにシニア犬だから」と云わずに今一度子犬の時みたいにまじめに遊んでみてはいかがでしょうか。遊びを通して関係性の確認と新たな関係性を築くことが出来るのではないかと思っています。

つづく・・・

【関連記事】

第33話 犬と遊ぼう!(その3)タグプレイ

11月最初のイベントとして、11月1日(日)に開催された「第9回わんわんフェスタ in ホテル里杏」に参加させていただきました。

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このイベントは、千葉県勝浦市にあるホテル里杏様主催のイベントでワンちゃんと飼い主さんが一緒に楽しめるイベントで毎回100頭以上のワンちゃんとその飼い主さんが参加されるイベントです。

今回、初めてイードッグラーニングとして参加させていただき、普段ネット販売しているおもちゃの展示販売とバランスボールの無料体験教室、それに「おもちゃを使った遊び方教室とゲーム大会」を通して、来場されたお客様と一緒にこのイベントを楽しませていただきました。

ホテル里杏様においては、総合型のドッグリゾート施設として宿泊施設だけでなくプールや室内外のドッグランがあり、会員様はじめ施設を訪れる方の多くがワンちゃんとのアクティビティを楽しまれています。

イードッグラーニングのブースにも沢山の方にご来場いただきました。なかでもバランスボールに関する関心は高く、体験を含めて愛犬のヘルスケアに付いてのご相談も数多くいただきました。

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午後からは室内ドッグランで「おもちゃを使った遊び方教室とゲーム大会」を行いました。

この企画は、おもちゃを使って犬と遊びながら飼い主との関係性を構築するためのポイントをご紹介させていただくと云うもので、色んなおもちゃを使った遊び方や遊ぶ際の注意点などを実演を交えながらご紹介させていただきました。

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犬と遊ぶと云うのは簡単なようで実は奥が深く、遊び方次第で飼い主との関係性にも大きな影響を与えます。また、大半の飼い主様は大好きなワンちゃんと楽しく遊ぶことができていると思いますが、なかにはなかなか思うような遊びが出来ずに悩んでいらっしゃる方も少なくないかと思います。

イードッグラーニングのオンラインショップにおいても、色んなおもちゃを使って犬と遊ぶ際の遊び方を紹介していますが、犬と遊ぶためのレッスン本が最近出版されており、おすすめの一冊としてここにご紹介いたします。

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「犬と遊ぶ」レッスンテクニック
イェシカ・オーベリー著 誠文堂新光社

作者のイェシカ・オーベリーさんはスウェーデン出身のトレーナーで、現在はスカンディナビア・ワーキングドッグ研究所の共同経営者だそうです。今年8月には来日されて講演されています。

この本が発売されてすぐに買って読みましたがとても興味深い内容でした。

犬とどうやって遊ぶかを非常に細かくかつ丁寧に書かれています。また、これまであまり気にしなかった遊びの際に犬のしぐさについても説明されていますので、遊びを通して犬の気持ちを理解する上でもとても役に立つ本だと思います。

犬との遊びで悩まれている方は一度この本をお読みになることをおすすめします。

イードッグラーニングにおいては、ドッグスポーツやドッグトレーニングを通じて愛犬との絆を深め、人と犬が共に心豊かに暮らせる社会を創造することを理念としていますが、その第一歩が犬と楽しく、まじめに遊ぶ事だと思っています。

今回、ホテル里杏様のわんわんフェスタに参加させていただき、改めて犬と遊ぶ事の大切さを再確認することができました。

ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。また、イベントの主催者であるホテル里杏のスタッフの皆様には企画打ち合わせから準備、片付けまで大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

また、2016年春の「第10回わんわんフェスタ」にも是非とも参加させていただきたいと思っておりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

つづく・・・

気付けば今年も残すところあと一ヶ月足らずとなってしまいました。
本当に月日の経つのは早いですね・・・(^^;)

10月以降、連続して色々なイベントに参加させていただきましたが、イベント毎に新たな発見や気付き、出会いがございましたので、ここにご紹介していきたいと思っております。

10月の最大のイベントと云えば、4年ぶりとなる「2015 USDAA Cynosport World Games」にパートナードッグであるマオと参加してきました。

この大会はアメリカのドッグアジリティ―団体である USDAA が主催するドッグアジリティの国際大会で私個人としてはとても思い出深い大会です。

最初に参加したのは2005年のスコッツデール大会で当時のパートナードッグはジョナサンでした。ジョナサンとはその後、2006年、2007年、2009年と4回参加する事ができました。

2011年のルイビル大会にはジーニーをパートナードッグとして参加して、今回はマオと4年ぶりの大会参加となりました。

今年の大会はテネシー州のマーフリーズボロと云う町の「Tennessee Miller Coliseum」と云う馬術センターで開催されました。マーフリーズボロはナッシュビルから60㎞程離れた町で人口は10万人程度だそうです。

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南北戦争時の「ストーンリバーの戦い(1862年12月31日~1863年1月2日)」の戦地で、この戦いで多くの死傷者を出したそうです。

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大会自体は10月21日~25日までの5日間開催され全米を中心に日本やプエルトリコ、メキシコ、中国などが参加しています。

私とマオはご一緒する他の日本代表ペアと一緒に19日月曜日に成田からアトランタへ飛行機で移動し、アトランタからマーフリーズボロまで350㎞を車で移動しました。

ご存知の方も多いかと思いますが、日本から海外に犬を連れて旅行する際には、動物検疫の手続きが必要になります。特に日本に帰国する際に事前の手続きをしていないと犬だけが入国できなかったり、最長で180日間係留される事になります。

今回も事前に動物検疫の手続きを済ませ、アメリカに渡った翌20日には現地の動物病院で帰国のための健康診断を受けました。その後、アメリカの農水省にあたるUSDAに書類を提出して帰国のための手続きが完了します。

毎回海外遠征する度にこの手続きに神経を使いますが、大事な愛犬と一緒に無事に帰国するために必要な手続きですので仕方ありません。・・・本音を云うと、短期旅行の場合はもう少し簡略化した手続きでも良いと思うのですが、皆さんはどう思われますか!?・・・

さて肝心の大会ですが、現地時間21日(水)から競技が始まりました。私とマオは22インチクラス(体高が22インチ以下)でマスターチームチャンピョンシップ、スティープルチェイスチャンピョンシップ、グランプリドッグアジリティワールドチャンピョンシップの3つのチャンピョンシップタイトルの競技に参加しました。

水曜日から各チャンピョンシップの予選が始まり、予選結果に応じてセミファイナル、ファイナルへと駒を進めていきます。

私とマオペアは初めての海外遠征で普段通りの走りができるかどうか不安でしたが、マオ自体は普段通り高い集中力で走ってくれました。そんなマオを上手に導いてやれれば良かったのですが、肝心のハンドラーが集中力を欠く走りで結果につなげることは出来ませんでした・・・(涙)

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一緒に参加した日本代表チームは個々にそのペアの持ち味を発揮して素晴らし走りで会場を魅了しました。日本チームならではの細かな配慮はパートナーだけでなく参加したすべての国のドッグアジリティ愛好者に感じ取っていただけたような気がします!

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海外遠征のお楽しみと云えば、犬グッズのお買い物です(^^) 普段海外製品を取り扱っているとは云え、まだ日本に未発表の優れものグッズはないか会場のグッズ売り場を物色してきました。

トレーニングアイテムとしての犬のおもちゃも色々と新しい商品が販売されていましたが、その中でも一目ぼれしたのが「フリース&ファーボールリングタグ」です。

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この商品は人気の高い「フリース&ファーボールタグ」をリングタイプにしたもので、テニスボールの大きさがスモールサイズで直径5cm程、ラージサイズで直径7cm程の2サイズあります。リング全体の直径も20cm程ですので、扱い易く、手元でのタグプレイも楽になりそうです。

それ以外にもアジリティ道具やアメリカならではの手作りのリードや首輪など心惹かれるものが沢山ありました。

グッズ販売以外にはマッサージやカイロと云ったボディケアのブースも沢山出店していました。以前、この大会に参加した時もこの手のブースはあったのですが、今年はグッズ販売と変わらない程、沢山のブースが出店していました。

Facebookで知り合った「IT’S POSSIBLE」の Robert J Porter さんも出店していたので、初めて直接お会いして話をさせていただきまいた。彼らはバランスボールやトレッドミルを使ったリハビリテーション&フィットネスをサービスしています。

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アメリカでも近年スポーツドッグに対するヘルスケア、ボディケアに対する関心が高くなっているそうで病後のリハビリテーションだけでなく怪我を予防するためやパフォーマンスを向上させるためのフィットネストレーニングが注目されているそうです。 

5日間の大会も無事に終了し、帰路は同じように車でアトランタまで移動し、アトランタから空路で日本に帰国しました。

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4年ぶりの大会参加でしたが、4年前とはまた違った形で大会を楽しむ事ができました。ご一緒させていただいた日本代表チームの皆様、チーム監督、チームマネージャーの皆様、大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。

来年2016年の本大会はアリゾナ州で開催されるそうです。 

つづく・・・

9月を前にしてここ最近少しづつ秋の気配を感じるようになってきました。猛暑と台風に悩まされた今年の夏ですが、皆様にとっての今年の夏はいかがでしたか?

今年の夏は色んな学びと再発見があってとても充実した夏を過ごすことができました。前回ご紹介したオビディエンストレーナー研修会では ”犬とは何か!?”を教えていただき、またあらためて新鮮な気持ちで犬達と向き合う事ができるようになりました。

さらに先日は、クリッカートレーニングのワークショップに参加させていただき、これまで抱えていたモヤモヤをスッキリさせることができましたので、ここにご紹介したいと思います。

クリッカートレーニング自体の歴史は古く、日本に紹介されてからも久しいので日本語による専門書やトレーニングブックも多く出版されています。インターネットで検索するとトレーニングに関する動画や文章など、非常に多くの情報にアクセスすることができると思います。

私自身も2007年からドッグアジリティのトレーニングにクリッカートレーニングを取り入れてきました。当時もクリッカートレーニングに関する専門書やインターネット上に沢山のトレーニング方法が紹介されていましたので、それらを見ながら独学でトレーニングを行いました。

ただ、当時からクリッカートレーニングするなかで、犬に対してより正確な理解や作業スピードを求める際のトレーニング手法に悩む事が多く、すこしモヤモヤした感じをもっていました。今回、ワークショップに参加することにより、そのモヤモヤ感が少しでも晴れてくれればと思い、パートナーである”マオ”と参加してきました。

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今回のワークショップは”アニマルリレーションシップdeux”さん主催で、8月20日(木)~8月21日(金)の二日間開催されました。20日はクリッカートレーニングを正しく理解するための基礎編。21日は様々なトレーにニングへの応用編でした。

講師は、「カレン・プライヤー・アカデミー」の認定トレーナーであり、関西を中心に犬のしつけトレーニング「おりこうさん。」を主宰されている”ビア美香子”さんでした。

私自身は初日の基礎編のみの参加となりましたが、プロトレーナーから一般の愛犬家の方々、専門学校の学生さんなど総勢40名程の方が参加していました。

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ワークショップ初日の主な内容は以下のようになっています。

1.クリッカートレーニングとは!?
2.クリッカーの役割
3.なぜクリッカートレーニングなのか?
4.クリッカートレーニングの具体的な手順
5.キャプチャリング(Capturing)
6.キュー(Que)
7.シェイピング(Shaping)

ワークショップにおいては、テキストや映像を使った座学と犬同伴の参加者による実技を交えてとても丁寧に教えていただきました。

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クリッカートレーニングの基本的な手順は以下のようになります。

1.行動を観察する
  学習させたい行動を踏まえて犬の行動を良く観察する。
2.行動をマークする
  クリッカーを1回鳴らして求めている行動をマークする。
3.行動を強化する
  クリッカーでマークした行動を報酬をもって強化する。

これらの基本的な手順は、クリッカートレーニングに限った話ではなくドッグトレーニング全般においても基本的な手順となりますが、意外とこの基本的な事がうまく出来ずに悩んでいる方も多いのではないか思います。

犬の行動をよくよく観察し、望むべき行動を瞬時にマークし、マークされた行動に対して報酬を与えることで行動を強化する。これは、犬達との関係性を築く上でとても大切な事だと考えます。

犬達の行動を観察してみると逆の事が良く判ります。犬達は常に私たちの事を観察しています。私達の行動や言動から様々な情報を読み取り、いち早く応答しようとしていることが良く判ります。お散歩前や食事前の彼らの行動を観察するとその事がよく判ると思います。

また、犬達の行動に対して瞬時に、的確に、応答してあげるができれば犬達から信頼され、犬達に喜びや安心を与えてあげることが出来ると思います。同時にこれまで以上に積極的に考え、行動する犬になるのではないかと思います。

クリッカートレーニングは他のドッグトレーニング同様に事前の準備(プランニング)がとても重要になります。より高度な行動や作業を教える場合には、行動を観察するポイントやマークする行動、強化すべき行動をより細かくイメージしてプラインニングします。その上で、トレーニング状況を的確に判断して時にはプランニングし直す必要があります。

クリッカートレーニングはこれらの基本的な手順をより具体的に誰にでも判り易くしたしたトレーニング手法ですので、これからドッグスポーツやドッグトレーニングを楽しみたいと云う方にはおすすめするトレーニング手法だと思います。

つづく・・・

今年の夏は各地で猛暑が続き、お盆を過ぎてもいまだ蒸し暑い日が続いております。

屋外でのドッグスポーツやトレーニングも日中の暑さを避けて早朝や夜間の涼しい時間を見計らって行いますが、それでも気温も高く蒸し暑いので短時間で集中したトレーニングを行うために色々と工夫されている方も多いのではないでしょうか?

先日、犬のオビディエンストレーニングの研修会でとても興味深いお話をお聞きすることができましたので、ここにご紹介したいと思います。いっとき蒸し暑さを忘れてお読みいただければ幸いです。

この研修会はドッグトレーナーを対象にした研修会で、講師も参加者も全てドッグトレーナーです。研修会冒頭、講師から「犬とは?」と云う問いかけが参加者に投げかけられました。

    • 講師 :「犬とは何ですか?説明してください」
    • 参加者:「四本足の哺乳動物」
    • 参加者:「オオカミを祖先に持つイヌ科の動物」
    • 参加者:「ペット」
    • 参加者:「伴侶動物」
    • 参加者:「家畜」

    回答を求められた参加者はあまりにも漠然とした問いかけに戸惑いながらも”犬=○○”と思いつくままに回答しました。誰かが”犬=家畜”と回答し、これが今回の研修会の大きなテーマとなりました。

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    • 講師 :「犬=家畜。それでは家畜の反対はなにか?」
    • 参加者:「家畜の反対は”野生?”」
    • 講師 :「そうですね!”家畜”の反対は”野生”ですね!」
    • 講師 :「それでは、家畜または畜産動物と野生動物の違いはなんですか?」

    と問いかけが続いていきます。

    • 参加者:「家畜は人間の生活に役に立つように飼育された動物で、野生動物は人間の生活には関係しない」
    • 参加者:「家畜は人間に依存しているが、野生動物は人間に依存していない」
    • 参加者:「家畜は人間との関係性を持ち易いが、野生動物は関係性を持ちにくい」

    今回はドッグトレーナーの研修会ですので、「家畜と野生動物の違いは?」と云う問いかけに対して、おのずと”人との関係性”に着目した回答が多くなります。

    タイミングを見計らって講師から今回の研修会に核となる回答がなされました。

    講師 :「家畜はいつまでも新しいことを受け入れることが可能であるが、野生動物は小さい時に経験した事を生涯貫く傾向にある

    動物においては、その動物が新しい事を受け入れ易い時期を「社会化に適した時期」と云われますが、家畜の場合は、社会化の時期を過ぎても環境の変化など新しいことをいつでも受け入れることが出来るそうです。

    逆に、野生動物は社会化の時期(子どもの時の非常に短期間)に経験した事が刷り込まれ、その刷り込みを生涯貫き生きていくそうで、家畜のように社会化の時期を過ぎてしまってからは環境の変化など新しい事を受け入れることが難しい傾向にあるそうです。

    家畜の場合、そういった新しい事への受け入れができるからこそ、太古の昔から今日まで刻々と変化する人間社会にも柔軟に対応し、我々のすぐ側で生きてこれたのだと云う事でした。

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    特に犬の場合には、社会化に適した子犬時代を過ぎてしまっても新しい事を受け入れる事は可能であり、新しい事を受け入れるために犬自身が人との関係性を意識して作ろうとしているそうです。

    この言葉には目からウロコが落ちる思いでした。確かにそう云われてみれば思い当たるふしが多々あります。私を含めて多くのトレーナーや飼い主が自分から犬達に関係性を求めてトレーニングしてきたと思いますが、時に犬達から人に対して関係性を求めて色んな行動を起こしていたことにお気づきになっているのではないかと思います。 

    犬を飼い始めて共に生活する中で人と犬は互いに多くの事を学びます。飼い主の多くが愛犬の生涯の幸せのために多くの愛情を注ぎます。家族の一員として共に笑い、時には厳しく接したりしながら互いの関係性をより強いものにしようとします。

    ドッグスポーツやドッグトレーニングは人と犬がお互いにより楽しく、より強い関係性を構築するために行いますが、関係性の構築は人から犬へのアプローチだけでなく、犬自身も働きかけている事を知っていることはとても大事な事です。

    スポンジのように色んな事を学び、吸収する幼少期以降でも犬達は私達との関係性を自ら作ろうと働きかけます。

    ドッグスポーツやドッグトレーニングにおいては、犬達のテンションコントロールがうまくできなかったり、互いの意思疎通がうまくできずに悩んでしまうことが必ずあります。

    そんな時、色んな方法を試しながらこの場の問題をうまく対処できるように犬達に関係性を求めてアプローチしますが、時としてその想いが通じない場合も多いかと思います。

    悩んだ時は、”犬はいつでも新しい事を受け入れ、自ら人との関係性を求める家畜である”と云う事を思い出しながら、焦らずじっくりとパートナーとのトレーニングに向き合う事はとても大事なのかも知れません。

    犬達が能動的に何かを学ぼうとしたり関係性を持とうとしてシグナルを発した際に、そのシグナルに直ちに応えることができれば、今以上のより強い関係性を構築することが出来るのではないでしょうか?

    朝晩の限られた時間で短時間で集中したトレーニングしたいと思うこの時期、そういった犬達からのシグナルを感じながらトレーニングを楽しむのはいかがでしょうか? 

    mao

    つづく・・・

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