去る2016年3月24日~27日、山梨県山中湖にある「ドッグリゾートWoof」にて「Shauna Wenzel Obedience Seminaer in Japan 2016」が開催されました。
このセミナーは FCI オビディエンスの現役の世界トップハンドラーであるドイツの Shauna Wenzel さんによる”オビディエンス競技を楽しむためのトレーニングセミナー”で今回日本で初めて開催されました。
セミナー当日は世界トップハンドラーによる直接指導を求め日本全国から競技愛好者が世界遺産である富士の麓に集まりました。既にFCIオビディエンスを競技として楽しんでいる方々やこれからこの競技を楽しみたいと云う愛犬家の皆さん総勢157名(4日間の延べ参加者数)が参加しました。
今回、このセミナーを企画し、事務局の中心メンバーとしてセミナーの準備、運営をされた山下光江さんに今回のセミナーについてお話しを伺いました。
山下光江さんはご自身も FCIオビディエンスの競技者で2014年、2015年のFCIオビディエンス世界大会に日本代表として参加された国内屈指のトップハンドラーです。
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-今回このセミナーを企画されたきっかけを教えてください
山下光江さん>
2014年、2015年の2度の世界大会に参加させていただいた中で、海外の選手のオビディエンス作業を見て私自身がもっと FCI オビディエンス競技を楽しむためのトレーニング方法について知りたいと思いました。
普段は国内で個人練習したり、同じ競技愛好者と一緒に合同練習をしているのですが、海外(特にヨーロッパ)の選手に比べ競技規定の理解やそれに伴う練習方法やトレーニングポイントが判らず、もっとこの競技を楽しむ上でのトレーニング方法を学びたいと思っていました。
そんな私の想いを世界大会で知り合った Shauna さんに相談したところ彼女が今回のセミナーを心良く引き受けてくれることになったんです。
-今回のセミナーのテーマを教えてください
山下光江さん>
私と同じように今現在オビディエンス競技を楽しんでいる愛好者やオビディエンス競技に興味はあるけど具体的にどういったトレーニングをやれば良いか悩んでいる方、パートナーである愛犬ともっと色んなドッグスポーツにチャレンジしたいと思っている多くの方に世界トップハンドラーが実践しているオビディエンストレーングを紹介し、FCI オビディエンス競技についてより深く理解していただけるようなセミナーにしたいと思いました。
Shauna さん始めセミナー事務局メンバーとも話し合った結果、4日間とやや長丁場となってしまいましたが、この機会により多くの方にオビディエンス競技の理解を深め、この競技を楽しむためのトレーニング方法について時間の許す限り学んでいただきたいと思いました。
-今回のセミナーを終えて山下さんご自身はどういった感想をお持ちですか?
山下光江さん>
講師のショーナさんはヨーロッパ各地でセミナーを開催されており、言語が違う国の競技者たちにご自身のお考えをお伝えるすることがとても上手な方だとお聞きしていたのですが、英語が不得意な私達にもとても丁寧に教えてくださいました。
実践セミナーでは、パートナードッグと一緒に参加された各ペアに対し、具体的なトレーニング方法を多数、的確にアドバイスしていただけたようです。
それから今回のセミナーに参加いただいた方々の質問をお聞きする中で「FCI オビディエンスがどういうものなのか!?」、「普段どのようなトレーニングをすれば良いのか!?」など、私と同じように迷いながらやってる方がとても多いのだと再認識しました。
また、競技テクニックだけでなく、この先トレーニングを進めていく上でツール(クリッカーなど)を増やしていくこととなど、多くの課題があることも判り、これからのトレーングの方向性がより具体的になりました。
-今後のオビディエンスセミナーの企画、計画等はございますか?
山下光江さん>
今回のセミナーは色んな意味でチャレンジでした。実際にセミナーを開催するまでは不安も多く、準備も含めセミナー当日も色んな部分で多くの課題もあったように感じています。しかし、総勢157名の方にご参加いただいたことにひとまずは安心しております。
セミナーに参加いただいた皆様に心より感謝しております。
また、私のお願いを心良く引き受けてくださった Shauna さん、企画から準備、運営まで一緒になった昼夜を問わずサポートしてくれた事務局メンバーの方々にも心よりお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
次回の計画ですが、時期などについては今のところ未定ですが、次回ももっと沢山の方に楽しんでいただけるようなセミナーを開催したいと思っています。
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-山下ご自身の犬との出会い、飼育した犬達とのアクティビティを教えてください
山下光江さん>
15年前にボーダーコリーを飼いたくて子犬(ジャック)を迎えました。ジャックとはフリスビーやドッグアジリティを楽しみました。2007年にボーダーコリーのジェリーが家族に加わりました。ジェリーともアジリティやフライボール、ドッグダンス(フリースタイル)やオビディエンスと多くのドッグスポーツにチャレンジしています。
-オビディエンス競技(トレーニング)を始めたきっかけは何ですか?
山下光江さん>
ジェリーは何に対してもとても前向きで積極的にチャレンジしてくれるボーダーコリーです。小さい頃から色んなドッグスポーツを彼と楽しんでいますが、より長く楽しめるドッグスポーツとしてオビディエンストレーニングを始めました。また、彼の作業に対する集中力や身体能力を存分に発揮する上でもオビディエンスがより彼の才能を活かせるのではないかと思って始めています。
-オビディエンス競技(トレーニング)の醍醐味や楽しみは何ですか?
山下光江さん>
FCI オビディエンスはスピードも重視される競技なので、犬にとって思い切り走る楽しみがあります。そして静止の時の姿勢変化のトレーニングなどは家で毎日することができ、犬との生活の遊びの一つとして楽しんでいます。
-オビディエンス競技(トレーニング)を通じて得たものは何ですか?
山下光江さん>
犬との関係性を常に良い状態にしておけること、またその確認ができることです。お互いの関係性が良くない状態でトレーニングすると、集中力はもとより作業がすぐに乱れてしまいます。お互いの気持ちが一つになっていることがこの競技ではとても大切なことだと感じています。
-山下さんの今後の夢は何ですか?
山下光江さん>
色んな国の選手とオビディエンスの競技を通じて、犬の事やトレーニングについて話をしてみたいです。犬やトレーニングに対する考え方はその国の歴史や今の情勢などをとても良く物語っているように思います。オビディエンス競技を通してより多くの海外の選手と交流する事が今後の夢です。
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今回、ご縁があってこのセミナーをサポートさせていただき、初日の座学と1日目の実技セミナーに参加させていただきました。まだ雪が残る富士の麓に日本全国から集まった FCI オビディエンス競技の愛好者の方々を前に ドイツからお越しの Shauna さんはとても丁寧で的確に指導されていました。
Shaunaさんの指導内容や参加された方々のトレーニングの様子を見ていると、パートナーである愛犬との関係性や基礎となるトレーニングは、ドッグアジリティ始め多くのドッグスポーツに共通するものであることを実感しました。
FCI オビディエンス競技はとても奥深いドッグスポーツですが、パートナーである愛犬と一緒にこのスポーツを楽しむ過程は、縁あって家族の一員として迎えた愛犬と共に幸せに日々を暮らすための多くの知恵やアイデアが盛り込まれたドッグスポーツではないかと思っています。
ご愛読いただいている皆様も、機会があればこのオビディエンス競技を楽しんでみたはいかがですか!?Love Bubble に包まれた生活が待っているかも知れません!