9月を前にしてここ最近少しづつ秋の気配を感じるようになってきました。猛暑と台風に悩まされた今年の夏ですが、皆様にとっての今年の夏はいかがでしたか?
今年の夏は色んな学びと再発見があってとても充実した夏を過ごすことができました。前回ご紹介したオビディエンストレーナー研修会では ”犬とは何か!?”を教えていただき、またあらためて新鮮な気持ちで犬達と向き合う事ができるようになりました。
さらに先日は、クリッカートレーニングのワークショップに参加させていただき、これまで抱えていたモヤモヤをスッキリさせることができましたので、ここにご紹介したいと思います。
クリッカートレーニング自体の歴史は古く、日本に紹介されてからも久しいので日本語による専門書やトレーニングブックも多く出版されています。インターネットで検索するとトレーニングに関する動画や文章など、非常に多くの情報にアクセスすることができると思います。
私自身も2007年からドッグアジリティのトレーニングにクリッカートレーニングを取り入れてきました。当時もクリッカートレーニングに関する専門書やインターネット上に沢山のトレーニング方法が紹介されていましたので、それらを見ながら独学でトレーニングを行いました。
ただ、当時からクリッカートレーニングするなかで、犬に対してより正確な理解や作業スピードを求める際のトレーニング手法に悩む事が多く、すこしモヤモヤした感じをもっていました。今回、ワークショップに参加することにより、そのモヤモヤ感が少しでも晴れてくれればと思い、パートナーである”マオ”と参加してきました。
今回のワークショップは”アニマルリレーションシップdeux”さん主催で、8月20日(木)~8月21日(金)の二日間開催されました。20日はクリッカートレーニングを正しく理解するための基礎編。21日は様々なトレーにニングへの応用編でした。
講師は、「カレン・プライヤー・アカデミー」の認定トレーナーであり、関西を中心に犬のしつけトレーニング「おりこうさん。」を主宰されている”ビア美香子”さんでした。
私自身は初日の基礎編のみの参加となりましたが、プロトレーナーから一般の愛犬家の方々、専門学校の学生さんなど総勢40名程の方が参加していました。
ワークショップ初日の主な内容は以下のようになっています。
1.クリッカートレーニングとは!?
2.クリッカーの役割
3.なぜクリッカートレーニングなのか?
4.クリッカートレーニングの具体的な手順
5.キャプチャリング(Capturing)
6.キュー(Que)
7.シェイピング(Shaping)
ワークショップにおいては、テキストや映像を使った座学と犬同伴の参加者による実技を交えてとても丁寧に教えていただきました。
クリッカートレーニングの基本的な手順は以下のようになります。
1.行動を観察する
学習させたい行動を踏まえて犬の行動を良く観察する。
2.行動をマークする
クリッカーを1回鳴らして求めている行動をマークする。
3.行動を強化する
クリッカーでマークした行動を報酬をもって強化する。
これらの基本的な手順は、クリッカートレーニングに限った話ではなくドッグトレーニング全般においても基本的な手順となりますが、意外とこの基本的な事がうまく出来ずに悩んでいる方も多いのではないか思います。
犬の行動をよくよく観察し、望むべき行動を瞬時にマークし、マークされた行動に対して報酬を与えることで行動を強化する。これは、犬達との関係性を築く上でとても大切な事だと考えます。
犬達の行動を観察してみると逆の事が良く判ります。犬達は常に私たちの事を観察しています。私達の行動や言動から様々な情報を読み取り、いち早く応答しようとしていることが良く判ります。お散歩前や食事前の彼らの行動を観察するとその事がよく判ると思います。
また、犬達の行動に対して瞬時に、的確に、応答してあげるができれば犬達から信頼され、犬達に喜びや安心を与えてあげることが出来ると思います。同時にこれまで以上に積極的に考え、行動する犬になるのではないかと思います。
クリッカートレーニングは他のドッグトレーニング同様に事前の準備(プランニング)がとても重要になります。より高度な行動や作業を教える場合には、行動を観察するポイントやマークする行動、強化すべき行動をより細かくイメージしてプラインニングします。その上で、トレーニング状況を的確に判断して時にはプランニングし直す必要があります。
クリッカートレーニングはこれらの基本的な手順をより具体的に誰にでも判り易くしたしたトレーニング手法ですので、これからドッグスポーツやドッグトレーニングを楽しみたいと云う方にはおすすめするトレーニング手法だと思います。
つづく・・・